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 生理学(神経生理学分野)
概要 当該年度の研究費受入状況 学術雑誌
学会発表


教授:
   宮田 麻理子
准教授:
   中山 寿子
講師:
   植田 禎史
助教:
   児玉 貴史
   丸山 拓真
■ 概要
当教室では、脳機能の基盤である神経回路の働きに注目して研究をしています。神経回路は、生後の発達期の特定の時期(臨界期)に大きく配線替えをして、不要なシナプスが刈り込まれ必要なシナプスが生存し成熟した回路になります。私たちは、このような変化がどのようなメカニズムで生じているのか?神経回路の改編がどのように脳の機能に影響を与えるのか?生後に取り巻く環境や経験によって脳の回路がどのように変化するのか?を明らかにしようとしています。神経回路の成熟過程を明らかにすることで、発達障害の発症機序、脳の性分化、などの理解に繋げていくことを目指しています。一方、神経回路がいったん固定化された成熟した大人の脳でも、神経損傷によってふたたび神経回路が改編されることがあります。こちらの神経回路の改編メカニズムを明らかにすることは、幻肢痛などの難治性疼痛、神経損傷後の脳機能回復などに対する治療戦略の創出に繋がるものであると期待されています。さらに、当研究室では痛覚や情動の情報処理にかかわる神経回路の解明も目指しています。これらの目的のために電気生理学、分子生物学、イメージング、光遺伝学などの研究手法を幅広く用いて神経回路の働きをin vitro およびin vivo において観察・測定・操作しています。また、臨床教室他大学との共同研究も盛んに行っています。
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■ 当該年度の研究費受入状況
1.  学術変革領域研究(A)  (研究課題番号:20H05916)
 研究課題:視床のシナプス刈り込みにおけるプレシナプス機能変化の解明  (研究代表者:宮田麻理子)
 研究補助金:15,600,000円  (代表)
2.  基盤研究(B)  (研究課題番号:23H02592)
 研究課題:思春期の社会的孤立に起因する脳機能変調の神経回路基盤の解明  (研究代表者:宮田 麻理子)
 研究補助金:2,700,000円  (代表)
3.  基盤研究(C)
 研究課題:GABA作動性入力による発達期視床のシナプス改編ー維持の制御機構  (研究代表者:植田 禎史)
 研究補助金:800,000円  (代表)
4.  基盤研究(C)  (研究課題番号:23K06813)
 研究課題:思春期の社会的孤立ストレスによる視床神経回路改編のメカニズム解明  (研究代表者:中山寿子)
 研究補助金:1,600,000円  (代表)
5.  若手研究  (研究課題番号:23K14303)
 研究課題:末梢神経切断に伴う中枢神経回路再改編に対する視床mGluR1の機能的意義の解析  (研究代表者:丸山拓真)
 研究補助金:1,100,000円  (代表)
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■ 当該年度研究業績数一覧表
学術雑誌 著書 学会発表 その他
発表
和文英文 和文英文 国内国際
筆 頭Corresponding
Author
共 著筆 頭Corresponding
Author
共 著 筆 頭共 著筆 頭共 著 演 者共 演演 者共 演 演 者共 演
 1 1 0 1 1 2  0 0 0 0  4 1  0 0  0 1
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■ 学術雑誌
原著
1. Harachi Mio, Masui Kenta*, Shimizu Erika, Murakami Kumiko, Onizuka Hiromi, MURAGAKI Yoshihiro, KAWAMATA Takakazu, Nakayama Hisako, Miyata Mariko, Komori Takashi, Webster K.. Cavenee, Paul S. Mischel, Kurata Atsushi, SHIBATA Noriyuki:  DNA hypomethylator phenotype reprograms glutamatergic network in receptor tyrosine kinase gene-mutated glioblastoma.  Acta Neuropathologica Communications  12 (1) :40 , 2024.3   DOI:https://doi.org/10.1186/s40478-024-01750-x
総説及び解説
1. 宮田麻理子:  視床と痛覚変調性疼痛.  ペインクリニック  45 :290-299 , 2024.3
2. Ueta Yoshifumi, Miyata Mariko*:  Functional and structural synaptic remodeling mechanisms underlying somatotopic organization and reorganization in the thalamus.  Neuroscience and biobehavioral reviews  :105332 , 2023.7   DOI:https://doi.org/10.1016/j.neubiorev.2023.105332
その他
1. Daisuke Ishii, Hironobu Osaki, Arito Yozu, Tatsuya Yamamoto, Satoshi Yamamoto, Mariko Miyata, Yutaka Kohno:  Role of the medial agranular cortex in unilateral spatial neglect.  bioRxiv  :2023.11.24.568203 , 2023.11   DOI:doi: https://doi.org/10.1101/2023.11.24.568203
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■ 学会発表
1. ◎MiyataMariko: 「思春期の社会的孤立がもたらす感覚行動変容と
脳回路可塑性」.  第6回 脳情報の解読と制御研究会,  富山県 高岡,  2023/12
2. ◎宮田麻理子: 痛覚情報の脳内可塑性と制御機構.  日本線維筋痛症・慢性痛学会 第13回学術集会,  東京、順天堂大学 有山登メモリアルホール,  2023/11
3. ◎ Nakayama Hisako, Sekino Sachie, Miyata Mariko: Activation of neuronal glucocorticoid receptors by adolescent social isolation reorganizes neural circuits in the sensory thalamus.  第46回 日本神経科学大会,  Sendai, Japan,  2023/08
4. ◎Ueta Yoshifumi, Sekino Sachie, Miyata Mariko: The developmentally regulated tonic inhibitory tone is necessary for critical period plasticity in the somatosensory thalamus.  第46回日本神経科学大会,  仙台,  2023/08
5. ◎児玉 貴史, 関野 紗知絵, 宮田 麻理子: The nociceptive thalamus exhibits abnormal sensitivity to normally non-responsive stimuli after peripheral nerve injury.  The 46th annual meeting of the Japan Neuroscience Society,  仙台,  2023/08
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  :Corresponding Author
 :筆頭者
◎:発表者