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 生理学(旧分子細胞生理学分野)
概要 Keywords 当該年度の研究費受入状況
学術雑誌 著書 学会発表


教授:
   三谷 昌平
講師:
   榊 建二郎
   藤澤 和子
助教:
   小鮒 弘幸
   中臺 枝里子
   堀 沙耶香
   吉名 佐和子
   舩津 修
   本橋 智子
■ 概要
教室の紹介
基礎医学の中で生理学は“からだのしくみ”(生体の機能)を対象とする必修の重要な学習領域です。また生理学的研究は生命現象のメカニズム(“生”きる“理”)の解明を目指しています。第二生理学教室は細胞・分子レベルでの生理を担当しています。現在急速に進みつつあるポストゲノム科学を念頭において、分子・細胞レベルでの遺伝子やタンパク質の機能を解析する研究を行っています。遺伝子改変技術やRNA干渉を用いた研究を通して、医学・生理学への貢献をしたいと考えています。
教室の特徴
研究分野としての基礎医学系は、臨床医学系と異なり、直接的にヒトを扱うのではなく、主に実験動物や細胞などを用いて実験的解析を行う。このようなアプローチは、個人情報や倫理的な問題を伴うことなく、多くのデータを取得することで、再現性のある現象を解析することができるからである。遺伝子改変などを行った個体や細胞での表現型を解析することで、分子と生命現象との間の因果関係を厳密に検証することが可能になる。
基礎医学の中の生理学は、生体の仕組みを理解することで、ヒトの疾患を理解する前提となる領域である。第二生理学教室では、分子・細胞レベルでの生理学を担当している。ヒトが健康に生きるためには、生体の恒常性の維持や環境変化の感知と適応などが重要である。ヒトゲノム解読によって、疾患責任遺伝子が次々と明らかになりつつあるが、これらが、生体内でどのような生理的機能を担っているのか、このような分子の異常がどのような経過を辿って疾患に結びつくかを理解することが医学として緊急に解くべき課題であると考えられる。
当教室では、このような従来の生理学や病態生理学的疑問に対して、分子生物学的、細胞生物学的、遺伝学的アプローチを総合して挑戦している。
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■ Keywords
線虫(C. elegans), 小胞輸送, メタロプロテアーゼ, RNAi, 小胞体ストレス応答, 神経軸索伸展, 遺伝子機能発現制御, 神経変性疾患, 細胞死, ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)
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■ 当該年度の研究費受入状況
1.  研究開発施設共用等促進費補助金(ナショナルバイオリソースプロジェクト)
 研究課題:線虫欠失変異体の収集・保存・提供  (研究代表者:三谷 昌平)
 研究補助金:88,200,000円  (代表)
2.  平成22年度科学研究費補助金(基盤研究(B))  (研究課題番号:21390063)
 研究課題:SID-1分子の内在性リガンドの同定と応用  (研究代表者:三谷 昌平)
 研究補助金:4,160,000円  (代表)
3.  平成22年度科学研究費補助金(基盤研究(C))  (研究課題番号:21500331)
 研究課題:神経軸索誘導における新しい受容体EVA-1の解析  (研究代表者:藤澤 和子)
 研究補助金:1,300,000円  (代表)
4.  平成22年度科学研究費補助金(若手研究(B))  (研究課題番号:22770198)
 研究課題:遺伝子機能発見における、2段階サーベイランス機構の解明および疾患治療への応用  (研究代表者:榊 建二郎)
 研究補助金:1,820,000円  (代表)
5.  平成22年度科学研究費補助金(特定領域研究)  (研究課題番号:22020033)
 研究課題:mRNA品質管理と小胞体品質管理を結ぶインターフェイスの解明と臨床応用への新提案  (研究代表者:榊 建二郎)
 研究補助金:2,600,000円  (代表)
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■ 当該年度研究業績数一覧表
学術雑誌 著書 学会発表 その他
発表
和文英文 和文英文 国内国際
筆 頭Corresponding
Author
共 著筆 頭Corresponding
Author
共 著 筆 頭共 著筆 頭共 著 演 者共 演演 者共 演 演 者共 演
 0 0 0 2 1 10  0 1 0 0  4 9  2 0  0 0
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■ 学術雑誌
原著
1. Kleinschmit Adam, Koyama Takashi, Dejima Katsufumi, Hayashi Yoshiki, Kamimura Keisuke, Nakato Hiroshi:  Drosophila heparan sulfate 6-O endosulfatase regulates Wingless morphogen gradient formation.  Developmental biology  345 (2) :204-14 , 2010.9   DOI:10.1016/j.ydbio.2010.07.006
2. Imae Rieko, Inoue Takao, Kimura Masako, Kanamori Takahiro, H. Tomioka Naoko, Kage-Nakadai Eriko, Mitani Shohei, Arai Hiroyuki:  Intracellular phospholipase A1 and acyltransferase, which are involved in Caenorhabditis elegans stem cell divisions, determine the sn-1 fatty acyl chain of phosphatidylinositol.  Molecular biology of the cell  21 (18) :3114-3124 , 2010.9
3. Kobuna H, Inoue T, Shibata M, Gengyo-Ando K, Yamamoto A, Mitani S, Arai H:  Multivesicular body formation requires OSBP-related proteins and cholesterol.  PLoS genetics  6 (8) :e1001055 , 2010.8
4. Dejima K, Murata D, Mizuguchi S, Nomura KH, Izumikawa T, Kitagawa H, Gengyo-Ando K, Yoshina S, Ichimiya T, Nishihara S, Mitani S, Nomura K:  Two Golgi-resident 3'-Phosphoadenosine 5'-phosphosulfate transporters play distinct roles in heparan sulfate modifications and embryonic and larval development in Caenorhabditis elegans.  The Journal of biological chemistry  285 (32) :24717-24728 , 2010.8
5. Dejima Katsufumi, Murata Daisuke, Mizuguchi Souhei, Nomura Kazuko H, Izumikawa Tomomi, Kitagawa Hiroshi, Gengyo-Ando Keiko, Yoshina Sawako, Ichimiya Tomomi, Nishihara Shoko, Mitani Shohei, Nomura Kazuya:  Two Golgi-resident 3'-Phosphoadenosine 5'-phosphosulfate transporters play distinct roles in heparan sulfate modifications and embryonic and larval development in Caenorhabditis elegans.  The Journal of biological chemistry  285 (32) :24717-28 , 2010.8   DOI:10.1074/jbc.M109.088229
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その他
1. Hori Sayaka, Kaneko Kumi, Saito TH, Takeuchi Hideaki, Kubo Tubo:  Expression of two microRNAs, ame-mir-276 and -1000, in the adult honeybee (Apis mellifera) brain.  Apidologie  42 :89-102 , 2010.7   DOI:10.1051/apido/2010032
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■ 著書
1. 中台−鹿毛 枝里子, 三谷 昌平:  生物機能モデルと新しいリソース・リサーチツール.  第3節 哺乳類以外のモデル動物 第4項 線虫  589-598.  エル・アイ・シー出版,  東京, 2011.2
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■ 学会発表
1. Sakaki K, Yoshina S, Shen X, Mitani S, Kaufman RJ.: Comprehensive RNAi analysis for discovery of novel UPR-associated genes.  The 50th Annual Meeting of American Society for Cell Biology,  Philadelphia, USA,  2010/12
2. Sakaki K: Comprehensive RNAi analysis for discovery of novel UPR-associated genes.  The 3rd International Symposium on Protein Community,  Nara, Japan,  2010/09
3. Kage-Nakadai E, Mitani S.: H+/myo-inositol transporter genes, hmit-1.1 and hmit-1.2 have roles in the osmoprotective response in C. elegans.  第88回日本生理学会,  横浜,  2011/03
4. 中臺枝里子: 線虫C. elegansにおけるH⁺/myo-イノシトールトランスポーターの浸透圧応答への関与.  第88回日本生理学会,  盛岡,  2011/03
5. Kishikawa J, Fujikawa M, Imamura H, Yasuda K, Ishii N, Mitani S, Noji H, Yokoyama K.: ATP concentration change in Caenorhabditis elegans.  第33回日本分子生物学会,  神戸,  2010/12
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  :Corresponding Author
 :筆頭者
◎:発表者