ババゾノ テツヤ   Babazono Tetsuya
  馬場園 哲也
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   教授・基幹分野長
言語種別 日本語
発表タイトル 腎機能低下を有する正常アルブミン尿糖尿病患者における腎予後
会議名 第31回 日本糖尿病性腎症研究会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者西脇唯, 花井豪, 森友実, 横山陽一, 田内恵理子, 山下真平, 竹村俊輔, 吉田直史, 入村泉, 馬場園哲也
発表年月日 2019/11/30
開催地
(都市, 国名)
岡山
概要 【目的】腎機能低下を認めるにもかかわらず,正常アルブミンに留まる糖尿病患者の腎機能の推移については不明である. 本研究は,腎機能低下を有する正常アルブミン尿2型糖尿病患者における腎予後および腎機能の経年変化を明らかにすることを目的とした.
【方法】2型糖尿病患者8,320名を対象とし,アルブミン尿病期およびeGFR(60以上または未満)により6群に分類.主要アウトカムをeGFRの観察開始時から30%以上の低下または腎代替療法開始,副次アウトカムを年間eGFR低下率とした.
【結果】主要アウトカムにおける,正常アルブミン尿・腎機能正常群に対する多変量調整後のハザード比は,正常アルブミン尿・腎機能低下群 1.51,微量アルブミン尿・腎機能正常群 2.58,微量アルブミン尿・腎機能低下群 3.77,顕性アルブミン尿・腎機能正常群 8.18,顕性アルブミン尿・腎機能低下群 20.90であった (すべてp< 0.001).多変量調整後のeGFR低下率 (mL/分/1.73m2/年) は正常アルブミン尿・腎機能低下群0.68であり,正常アルブミン尿・腎機能正常群1.06,微量アルブミン尿・腎機能正常群 2.34,微量アルブミン尿・腎機能低下群 1.53,顕性アルブミン尿・腎機能正常群 4.82,顕性アルブミン尿・腎機能低下群4.20のeGFR低下率と比較し,有意に低値であった (すべてp< 0.001).
【結論】腎機能低下を有する正常アルブミン尿糖尿病患者の腎予後は比較的良好であり,腎機能低下速度は緩徐であった.