トミザワ ヤスコ   TOMIZAWA Yasuko
  冨澤 康子
   所属   その他 その他
   職種   非常勤嘱託
言語種別 日本語
発表タイトル 若手医師の専門領域選択の経時的変化
会議名 第119回日本外科学会定期学術集会
主催者 日本外科学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
発表者・共同発表者◎松本卓子, 冨澤康子, 宮崎悟, 上塚芳郎
発表年月日 2019/04/20
開催地
(都市, 国名)
大阪府大阪市
概要 *サージカルフォーラム(74)男女共同参画

【はじめに】臨床研修制度が導入され 15 年が経過したが、各学会所属医師数や専門医数からは若手医師の専門領域選択の動向をうかがうことは難しい。
【目的】臨床研修制度導入前後での若手医師の診療科選択動向を知る。
【対象と方法】以下の三条件 ①1993 年から 2010 年に医師免許取得 ②免許取得年の年末時点で 24 - 28 歳 ③ 1994-2014 年の厚生労働省「医師・歯科医師・薬剤師調査」を二回以上提出 すべてを満たす医師の調査票情報を用い、④ 3 回目の医師調査までに主たる診療科として呼吸器外科、心臓血管外科、呼吸器内科、循環器内科、産婦人科、皮膚科、眼科のいずれかを選択した医師数を調査した。免許取得後初回の医師調査年ごとに①②③すべてを満たす医師の総数を分母、④を分子として「若手医師の専門選択割合」とした。専門選択割合について臨床研修導入前(1993 -2002 年)、導入後(2005-2010年)で検討した。
【結果】導入前、導入後の若手医師の選択割合はそれぞれ、呼吸器外科(0.9 %、1.0 %)、心臓血管外科(2.0 %、1.8 %)、呼吸器内科(3.1 %、4.0 %)、循環器内科(7.1 %、6.8%)、産婦人科(4.7 %、5.3 %)、皮膚科(3.7 %、3.2 %)、眼科(6.1 %、3.1 %)であった。選択割合が有意に増加したのは呼吸器外科と呼吸器内科と産婦人科で、減少したのは心臓血管外科、皮膚科、眼科であった。男女別では、男性の呼吸器外科、呼吸器内科が増加、心臓血管外科、産婦人科、皮膚科、眼科が減少。女性では産婦人科が増加、皮膚科、眼科、循環器内科が減少した。
【結語】 1993 年から 18 年間の若手医師の専門領域選択について検討した。臨床研修システム導入前後で各科の選択率に変化がみられた。特に女性の選択割合が増加した領域は、キャリア継続につながる就労環境の整備により、将来専門医の増加が期待できると考える。