ハギワラ ノブヒサ   Nobuhisa Hagiwara
  萩原 誠久
   所属   その他 その他
   職種   非常勤嘱託
言語種別 日本語
発表タイトル 頚動脈エコー検査からみる睡眠時無呼吸症候群
会議名 第60回日本人間ドック学会学術大会
主催者 日本人間ドック学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎鈴木真由美, 萩原誠久
発表年月日 2019/07/26
開催地
(都市, 国名)
岡山市
概要 *一般演題(ポスター発表)/循環器、動脈硬化

はじめに: 頸動脈は、脳、心臓に近いことより、脳心血管の動脈硬化を早期より反映することが知られ、頸動脈エコー検査は、非侵襲的で再現性に優れ、検査法が簡便で、特に内膜中膜複合体厚(intima media thickness:IMT)は、病理学的に評価した実際の内膜中膜複合体の厚さとよく相関し二次健診に広く用いられている。
症例 :50歳代、女性
主訴:いびき、昼間の眠気
既往歴:15年前よりアレルギー性鼻炎、高血圧なし、糖尿病なし、脂質異常症なし
生活歴:喫煙なし、飲酒たしなむ程度
現病歴:10年前よりいびき、無呼吸を指摘され、昼間の眠気〔エプワース眠気尺度(ESS)11点〕を自覚している。51歳で閉経した。夜間2 回排尿する。精査加療目的に初診された。
身体所見: 身長153cm、体重53kg、BMI 22.6kg/m2、腹囲78.6cm、血圧104/63mmHg
血液生化学所見:特記すべきことなし
睡眠ポリグラフ検査(PSG):無呼吸低呼吸指数(AHI)38.7/h、最低酸素飽和度(min SpO2)87%、平均酸素飽和度(mean SpO 2)97%、3 %酸素飽和度低下指数(oxygen desaturation index:ODI)32.4/h、覚醒指数(arousal index) 50.2/h
頸動脈エコー検査:総頸動脈のmean IMT 0.93mm,max IMT 3.4mm,頸動脈分岐部にプラークを認めた。
診断: 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(SAS)重症、頸動脈硬化症
考察:リスクファクターをもたない状態でも、SASがあれば動脈硬化は生じる。リスクファクターのない症例が、頚動脈にプラークを認めた場合、SASを疑い、いびき、夜間頻尿の有無などを聴取し、睡眠専門医に紹介することが必要であると考える。
なお、本人に本発表の了解を得、個人を特定できないよう倫理的に配慮した。