キクチ ケン   Kikuchi Ken
  菊池 賢
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   教授
言語種別 日本語
発表タイトル 深在性真菌症における迅速検査法の役割と将来展望
会議名 第60回日本医真菌学会総会
学会区分 国内学会
招聘 招聘
発表形式 口頭
講演区分 シンポジウム・ワークショップ パネル(指名)
発表者・共同発表者◎菊池 賢
発表年月日 2016/10/01
開催地(都市, 国名) 東京
概要 近年、MALDI-TOF MSの微生物検査室への導入が進み、培養陽性の真菌(特に酵母)の同定は迅速かつ簡便に実施出来るようになった。また、血液培養ボトルからmultiplex PCRやmicroarrayなどを用いて、迅速に起因菌同定を行えるシステムも検査室のワークフローに入り始めている。しかし、これらの技術革新を持ってしても、深在性真菌症の診断効率は高くない。深在性真菌症の診断のgold standardが培養検査であることに異論はないが、カテーテル血流感染、感染性心内膜炎などの真菌血症以外での培養陽性率は低く、特に呼吸器系の場合、偽陰性の場合が少なくない。Febrile neutropeniaのように宿主の免疫状態が不良で、多くの抗菌薬が投与された後、除外診断で深在性真菌症が疑われ、抗真菌薬を選択せざるを得ないケースは想像以上に多い。このようなケースではβ—D-グルカンやアスペルギルス抗原、クリプトコッカス抗原などの血清補助診断が非常に重要な役割を担っているが、これらの検査で確実に診断できるとは限らず、新たな深在性真菌症のマーカーの開発が求められている。次世代シーケンス技術の導入後、登録される遺伝子情報は飛躍的に増加した。ポストゲノム時代の幕開けである。ゲノム情報は網羅的なプロテオーム(メタボローム)解析、トランスクリプトーム解析に生かされ、様々な感染症病態のマーカーが明らかにされつつある。深在性真菌症における網羅的解析(オミクス)は、まだほとんど見られていないが、今後の大きな深在性真菌症診断ツールの開発には不可欠の手法となろう。本発表では、現在、どこまでのことが出来て、今後、我々が目指す深在性真菌症診断の開発方向性について論じてみたい。