ムラガキ ヨシヒロ   MURAGAKI Yoshihiro
  村垣 善浩
   所属   研究施設 研究施設
   職種   教授
言語種別 日本語
発表タイトル 視床gliomaに対する血管解剖を主とした手術計画
会議名 日本脳神経外科学会第77回学術総会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 シンポジウム・ワークショップ パネル(公募)
発表者・共同発表者◎丸山隆志, 村垣善浩, 齋藤太一, 新田雅之, 都築俊介, 生田聡子, 川俣貴一
発表年月日 2018/10/11
開催地
(都市, 国名)
仙台市
学会抄録 日本脳神経外科学会第77回学術総会 プログラム・抄録集 13
概要 シンポジウム 17
血管解剖から考える脳腫瘍手術戦略:間脳下垂体腫瘍・グリオーマ
【目的】下垂体腺腫摘出に際しては海綿静脈洞浸潤、頭蓋底の破壊等が摘出難易度に大きく影響するが、巨大下垂体腺腫はこれらの特徴をすべて有する。一方術前評価可能なこれらの因子とは対照的に、術後に発生する主幹動脈損傷を除いた術後急性変化は現在なお予測と予防が困難である。術後性下垂体卒中と呼ばれるこの急性変化は、くも膜下腔を走行する主幹動脈やその穿通枝の損傷を伴わず、腫瘍内を走行する血管の閉塞やその結果としての血行動態変化を機序とする。当施設では巨大下垂体腺腫の栄養動脈に着目しその微細構築に基づいた摘出を試みており、実際につき報告する。【方法】広南病院脳神経外科にて 2011 年 11 月から 2018 年 3 月までに摘出術を施行した下垂体腺腫 603 例中、閉塞性水頭症や広範な頭蓋底破壊を伴っていた長径 40mm 以上の下垂体腺 21 例を対象とした。内訳は男性 13 例、女性 8 例。平均年齢は 51.8 歳。術前評価として、3 テスラ MRI の造影 SPGR による 3 方向画像と bone image CT。また全身麻酔下に DSA による 6 vessel study と 50% 希釈した造影剤、flat panel detector を用いた Cone beam C-arm CT での血行動態の微細評価をし、その結果に基づいて経蝶形骨洞法を主な戦略とする手術計画を立案した。【結果】 17 例で中等度から高度の腫瘍濃染が認められたが、4 例では皆無かごく淡い濃染に留まった。この内 18 例における主栄養枝は meningohypophyseal trunk などのICA の infraclinoidal portion からの分枝であり、正常下垂体の主栄養枝である superior hypophyseal artery より還流が認められたのは 5 例に止まった。術中出血量と手術時間には腫瘍濃染の過多で有意差が認められたが(244 ml vs. 678 ml)(377.5 min vs. 565.5min)、最終的な腫瘍摘出度には有意差は認められず(79.0 % vs. 85.3 %)、全例が独歩退院した。【結論】巨大下垂体腺腫はその巨大化の過程で正常下垂体への動脈還流とは異なる血行動態を獲得していることが多く、血管構築に着目した症例毎の手術戦略を持つことが極めて重要である。