サトウ ヤスト
  佐藤 康仁
   所属   医学部 医学科
   職種   非常勤講師
言語種別 日本語
発表タイトル 妊婦のIH調理器利用と切迫流産・切迫早産との関連
会議名 第31回日本疫学会学術総会
主催者 日本疫学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者佐藤康仁1,2), 櫻谷あすか2), 竹原祥子2), 中谷英仁1), 田原康玄1,3), 多氣昌生4,5), 小島原典子1) 
1) 静岡県立総合病院, リサーチサポートセンター、2) 東京女子医科大学, 医学部, 衛生学公衆衛生学講座、3) 京都大学, 医学研究科附属ゲノム医学センター、4) 東京都立大学, システムデザイン学部、5) 情報通信研究機構, 電磁波研究所
発表年月日 2021/01/27
開催地
(都市, 国名)
オンライン開催、日本
概要 近年、生活環境に中間周波電磁界(周波数300Hz~10MHz)を発生する機器(IH調理器、ICカードリーダー、盗難防止装置など)が増加している。国民の間には電磁界が健康に影響を与えるのではないかという不安があり、中間周波電磁界の安全性を確認することが求められている。IH調理器で調理を行う場合、腹部は機器に接近するため中間周波電磁界の曝露が発生する。特に妊婦は腹部が突出するためIH調理器により接近することになる。【目的】本研究は中間周波電磁界の安全性を確認するため、妊婦のIH調理器利用と切迫早産・切迫流産との関連を明らかにすることを目的とした。【方法】インターネット上の調査モニターで妊娠している者を対象にIH調理器利用と健康に関する調査を2020年2月に実施した(n=3000)。分析ではロジスティク回帰モデルを用いて、IH調理器利用が切迫流産・切迫早産の有無に関連するかを検討した。IH調理器利用については、妊娠中の利用の有無、妊娠中の1日利用時間について検討した。共変量には、年齢、妊娠週数、喫煙、飲酒、学歴、世帯収入を用いた。【結果】対象者は妊娠初期(13週まで)458人(15.3%)、妊娠中期(14~27週まで)934人(31.1%)、妊娠後期(28週以降)1608人(53.6%)であった。この妊娠中に医師から切迫流産・切迫早産と指摘された者は422人(14.1%)であった。IH調理器を使用していた者は1293名(43.1%)であった。ロジスティック回帰分析の結果、IH調理器利用の有無はOR=1.14 (0.93 - 1.40) p=0.22であった。【結論】妊婦のIH調理器利用と切迫流産・切迫早産との間には関連は観察されなかった。