シヨウコ トモヒサ   TOMOHISA SHOKO
  庄古 知久
   所属   医学部 医学科(附属足立医療センター)
   職種   教授
言語種別 日本語
発表タイトル 歯性感染症を契機とし敗血症性ショックにより心停止に至った一例
会議名 第51回日本救急医学会総会・学術集会
主催者 一般社団法人 日本救急医学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎阿部田昇平, 庄古知久, 小島光暁, 中本礼良, 持田弦, 鈴木典成, 水越康平, 村瀬摩希子, 和田憲, 山口潤
発表年月日 2023/11/28
開催地
(都市, 国名)
東京都文京区
開催期間 2023/11/28~2023/11/30
学会抄録 日本救急医学会雑誌 34(12),778 2023
概要 【緒言】歯性感染症は齲蝕や歯周病に起因する限局性炎症であるが重症化した場合は敗血症に至ることもある.歯性感染症を契機とし,敗血症性ショックにより心停止に至った一例を経験したので報告する.【処置及び経過】58歳,男性.2023年6月X日に意識障害が発現し,当科へ3次救急搬送された.来院時のバイタルはGCS:3点,体温:38.3°C,呼吸数:21回/分,脈拍:120回/分,血圧:64/30mmHgであった.その後心停止したためCPRを1サイクルし心拍再開した.身体所見としては右側頬部の著明な腫脹を認め,同部より排膿を認めた.CT所見では,右側眼瞼から頬部に約7cmの膿瘍形成を認め,右側上顎犬歯の根尖病巣と連続していた.歯性感染症に起因する敗血症性ショック,高浸透圧性高血糖状態,急性腎不全の診断のもと当院救命ICUに入床となった.抗菌化学療法,ノルアドレナリンの持続投与,持続皮下インスリン療法,持続的血液濾過透析,右側頬部膿瘍に対し切開排膿術を施行した.第3病日には全身状態は安定したため当院口腔外科にて原因歯を抜歯した.治療が奏功し,その後一般病棟に転棟した.血液及び創培養からはstaphylococcus aureusが検出された.【結語】歯性感染症は重症化すると敗血症性ショックを引き起こす可能性があることに留意する必要がある.