ヤマグチ ジユンイチ   YAMAGUCHI JUNICHI
  山口 淳一
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   教授・基幹分野長
言語種別 日本語
発表タイトル 冠動脈瘤に関するOverview: definition, epidemiology, etiology, management, prognosis
会議名 第67回日本心臓病学会学術集会
主催者 日本心臓病学会
学会区分 全国規模の学会
招聘 招聘
発表形式 口頭
講演区分 特別講演・招待講演など
発表者・共同発表者◎山口淳一
発表年月日 2019/09/14
開催地
(都市, 国名)
名古屋市
概要 *会長特別企画【原点を学び未来を創る】11
冠動脈瘤を原点から知る

冠動脈瘤は,正常血管径の1.5~2.0倍以上への拡大と定義され,冠動脈造影や画像検査で偶発的に発見されるものが多い.頻度は1.2~4.9%といわれ,右冠動脈(40~87%),左回旋枝,左前下行枝の順に多くみられる. 疫学的には,男性に多く,原因は動脈硬化が最多であり50%,先天性心疾患(川崎病ふくむ)に伴うものが17%,動脈炎や膠原病によるものが10%,結合組織病と関連するものが10%とする報告がある.動脈硬化を伴わない冠動脈瘤の症例に関しては報告が少なく,その予後も不明である.確立した治療は,外科的治療であり,冠動脈バイパス術をともに行う瘤結紮術や切除術となることが多い.経皮的冠動脈形成術としては,カバードステントあるいはコイル塞栓があるが,知見はいまだ少ない.冠動脈瘤には依然として未解明の部分が多く,治療方法,その予後を含め,今後とも知見を拡充してゆく必要があると考える.