ホリ サヤカ   HORI Sayaka
  堀 沙耶香
   所属   統合教育学修センター 統合教育学修センター
   職種   講師
言語種別 日本語
発表タイトル 線虫の逃避行動を最適化する シナプスと神経応答の分子基盤の解析
会議名 日本動物学会 第91回大会 2020
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎堀沙耶香, 三谷昌平
発表年月日 2020/09/05
開催地
(都市, 国名)
オンライン,日本
概要 動物は、痛みや組織損傷を避けるため、有害な侵害刺激を適切に回避する必要がある。こうした刺激強度に応じた行動の調節は生命維持に必要であり、単純な動物からヒトまで広く保存されている。高等生物では状況や心理状態などの複雑な調節を受けることもあり、簡便な評価系の確立や、1細胞、1シナプスレベルでの解析は技術的にも難しい。しかし、神経機序が解明されれば、動物の生存戦略の一端が理解できるとともに、ヒトを含めた動物の行動の種差、個性、性差、行動障害の理解にも繋がる、大きな生命現象の理解に発展すると期待される。本研究では、神経配線が既知でシンプルなモデル生物:線虫 C. elegans を用い、逃避行動最適化の最小単位である「原型回路」の解明を狙う。我々は、これまでに、線虫 C. elegans が侵害刺激の強さに応じて、3種類の逃避行動を使い分けることを発見し、逃避行動の最適化を定量的に評価する独自の行動解析系を確立してきた。これまでに、神経系転写因子279種類と、自閉症リスク因子50種類を解析し、候補遺伝子を20種得た。今回、候補の一つ、ヒトフォークヘッドボックスD4/D3(FOXD4/D3)のオルソログのunc-130(UNCoordinated 130)が、逃避行動選択の中核神経での化学シナプスの発現制御とカルシウム応答に必要であること、遺伝子欠損体は強い刺激でも弱い刺激かのように振る舞う「感覚鈍麻型」の行動パターンを示すことを報告する。本研究により、逃避行動最適化の原型回路のシナプス形成と神経応答の分子基盤の一端が明らかになると期待される。