タキタ モリチカ
TAKITA Morichika
瀧田 守親 所属 医学部 医学科 職種 助教 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | マウス骨髄前駆細胞32DにおけるP210BCR-ABL発現による細胞死の誘導と好中球への分化亢進 |
会議名 | 第24回日本Cell Death学会学術集会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎瀧田守親, 丸義朗 |
発表年月日 | 2015/07/11 |
開催地 (都市, 国名) |
大阪、日本 |
概要 | 【目的】慢性骨髄性白血病(CML)はP210BCR-ABLチロシンキナーゼによって引き起こされる。カスパーゼ-1はIL-1βの活性化と分泌を亢進してパイロトーシスを引き起こす。CMLでは骨髄における慢性炎症の亢進が示唆されているが、P210BCR-ABLとパイロトーシスとの関係は未だ不明である。そこで我々はマウス骨髄前駆細胞32Dを用いて、テトラサイクリン(Tet)制御下でP210BCR-ABLを発現する細胞株 (32D/TetOff-P210)を作製し、P210BCR-ABLの細胞死と細胞分化への影響について検討した。【方法】細胞増殖はWST-8アッセイにより検討した。細胞死はアネキシンVおよびPIの二重染色により、カスパーゼの活性化はフローサイトメトリーにより解析した。好中球への分化はギムザ染色により調べた。IL-1βおよびTNF-αはELISA法により測定した。【結果】32D/TetOff-P210ではTetを除去してP210BCR-ABLを過剰発現させると細胞増殖が抑制され、アネキシンV陽性かつPI陽性の細胞集団が著しく増加するとともに好中球への分化が亢進していた。また、P210BCR-ABL発現により、カスパーゼ-1およびカスパーゼ-3の活性化が認められ、それに伴い培養液中へのIL-1βおよびTNF-αの分泌が亢進していた。32D/TetOff-P210におけるこれら全ての現象はBCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬のイマチニブにより打ち消された。【考察】32D/TetOff-P210細胞ではBCR-ABLチロシンキナーゼ活性に依存してパイロトーシスとアポトーシスの特徴を併せ持つ特異な細胞死と好中球への分化誘導ならびにIL-1βとTNF-αの分泌亢進が起こることが示され、CMLの骨髄微小環境における慢性炎症憎悪の一端を担う可能性が示唆された。 |