オオツキ ヒサオ   OOTSUKI Hisao
  大槻 尚男
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   特任助教
言語種別 日本語
発表タイトル 経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI)術中に急激な心機能低下と僧房弁逆流の増悪を認めた一例
会議名 第66回日本心臓病学会学術集会
主催者 日本心臓病学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎大槻尚男, 亀谷智子, 海老原卓, 田中一樹, 中尾優, 嵐弘之, 山口淳一, 萩原誠久, 道本智, 新浪博
発表年月日 2018/09/09
開催地
(都市, 国名)
大阪市
概要 *一般演題(e-ポスター) 38 / 症例報告 弁膜症 大動脈弁
症例は85歳男性。70歳時に急性下壁心筋梗塞のため右冠動脈#1-2にベアメタルステントが留置されていたが、以降安定して経過していた。今回重症大動脈弁狭窄症(AS)による胸痛に引き続く意識消失発作を認めたため経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI)を施行する方針となった。術前の冠動脈造影ではステント内再狭窄や血行再建を必要とする新規病変は認めなかった。経胸壁心エコーでは左室駆出率は56%と保たれていたが求心性左室肥大を認めた。大動脈弁は三尖で石灰化を伴っており、平均圧較差 59.0mmHg、弁口面積 0.58cm2(連続の式)と重症ASの所見を認めた。術当日、全身麻酔導入後から血圧が低下し、昇圧剤の持続投与を要した。この時、徐脈も認めたため、右室ペーシングを開始した。左室にワイヤーが通過した時点で、術前はtrivialであった僧帽弁逆流(MR)がsevereに増悪しており、心機能も著しく低下していることが経食道心エコーにより確認された。原因としてワイヤーの走行に伴うMR増悪や左室穿孔などは考えにくく、血行動態の改善にはASの解除が有効と判断し、手技は継続した。ラピッドペーシング下に20mmのバルーンで大動脈弁拡張を行い、その後Sapien3 23mmを同様にラピッドペーシング下に留置した。留置後も血行動態は不安定であり、大動脈内バルーンパンピング(IABP)を挿入してCCUへ帰室したが、その後心室細動も出現したため、経皮的心肺補助装置を留置した。冠動脈造影では新規病変の出現はなかったが、その後心筋逸脱酵素の上昇(Max CK3120 U/L)を認めた。経過とともに心機能は徐々に改善し、機械的サポートの離脱が可能となった。
TAVI術中に原因特定が困難であった急激な血行動態の変化を認めた一例であり、その病態についての考察を含めここに報告する。