|
ツヅキ シュンスケ
TSUZUKI Shunsuke
都築 俊介 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 助教 |
|
| 言語種別 | 日本語 |
| 発表タイトル | 神経膠腫の高精度術中診断:機械学習を用いた画像診断と術中フローサイトメトリーの統合解析 |
| 会議名 | 日本脳神経外科学会第84回学術総会 |
| 学会区分 | 全国規模の学会 |
| 発表形式 | 口頭 |
| 講演区分 | シンポジウム・ワークショップ パネル(公募) |
| 発表者・共同発表者 | ◎郡山峻一, 松井 裕, 塩山高広, 田村学, 小野寺美琴, 小林達弥, 呂聞東, 増井憲太, 小森隆司, 村垣善浩, 川俣貴一 |
| 発表年月日 | 2025/10/30 |
| 開催地 (都市, 国名) |
横浜市 |
| 開催期間 | 2025/10/29~2025/11/01 |
| 学会抄録 | 日本脳神経外科学会第84回学術総会 プログラム(Web抄録) |
| 概要 | 【背景】神経膠腫におけるIDH変異や1p/19q共欠失などの分子型の正確な術中予測は、診断に不可欠であり、予後にも関与する重要な指標である。術中に正確な分子型を予測可能とする手法は、積極的摘出を目指すか、神経機能温存を優先するかといった方針を判断するための摘出範囲の設定に直結し、術中の治療戦略を迅速に決定するうえで臨床的意義が高い。
【方法】当院で2016年~2024年に手術を受けた初発びまん性神経膠腫288例を対象に、術前画像(MRI、CT、^11C-MET PET)および術中に取得したフローサイトメトリー(iFC)情報(Malignancy Index、aneuploidy、DNAヒストグラム)を統合し、3群の分子サブタイプ分類(Astro-WD、Astro-MT、Oligo)を行うランダムフォレストモデルを構築した。モデル性能はStratified 5-fold交差検証により評価し、予測を術中に視覚化できるアプリケーションも開発した。 【結果】Random Forestモデルは全体精度76.0%、ROC-AUCはmacro 0.86、micro 0.84を達成した。F1スコアはAstro-WDで0.82、Astro-MTで0.72、Oligoで0.68であった。T/N比、Malignancy Index、年齢は主要な予測因子となり、いずれも正解群と誤分類群の間に有意差を示した。開発したアプリケーションは、術中に予測結果を視覚的に提示する機能を有する。 【結論】術前画像とiFCから得られる情報を統合することで、神経膠腫の分子サブタイプを術中に高精度で予測可能であることが示された。AI技術を活用した次世代型の診断支援システムの基盤を構築することで、神経膠腫手術の標準的な診断・治療プロセスに革新をもたらすことが期待される。 |