オマタ タク
OMATA Taku
小俣 卓 所属 医学部 医学科(附属八千代医療センター) 職種 准教授 |
|
言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 脊髄性筋萎縮症3型の骨格筋CT画像 |
会議名 | 第64回日本小児神経学会学術集会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎小俣卓, 山口亮, 吉井祥子, 藤本遼, 村上淑, 青山弘美 |
発表年月日 | 2022/06/03 |
開催地 (都市, 国名) |
群馬県 |
開催期間 | 2022/06/02~2022/06/05 |
概要 | 【はじめに】脊髄性筋萎縮症(SMA)3型は,臨床症状の幅が広く,症状の進行は個人差が大きいため,発症の認識から診断に至るまでの期間が長い場合がある.SMAの骨格筋画像の報告は少ないが,SMA3型の筋の障害のパターンは,筋ジストロフィーのパターンとは異なり,上腕三頭筋・腸腰筋・腓腹筋の筋内脂肪変性が拮抗筋よりも進行するとの報告もある.今回2例のSMA3型を経験し,骨格筋CTを検討したので報告する.【症例1】16歳女性,4歳頃から転びやすいことに家族が気付いた.5歳頃他院を受診し年齢的なものと判断された.以降も症状の悪化はなく階段の昇降も可能であったが,しゃがんでから立ち上がる事が上手くできなかった.9歳時に筋力低下を指摘され当科を受診し,近位筋優位の筋力低下があり,神経筋疾患疑い筋生検を行ったが神経筋疾患は否定的であった.病状の進行がなく経過観察していたが,症状からSMAは否定できないため遺伝学的検査を行い,SMN1欠失SMN24コピーより,SMA3b型と診断した.筋CTでは,上腕は二頭筋・三頭筋とも保たれ,下腿では腓腹筋・ヒラメ筋に低吸収域を認めるが,前脛骨筋は保たれていた.【症例2】3歳女児,1歳半に発症,運動機能は歩行可能だが階段は手すりなしでは登れない,下肢近位筋優位の筋力低下あり,SMN1欠失SMN23コピーよりSMA3a型と診断した.筋CTでは,同様に上腕は二頭筋・三頭筋は保たれ,下腿では腓腹筋・ヒラメ筋に低吸収域を認めるが,前脛骨筋は保たれていた.【考察】今回の症例からは,前脛骨筋と比べ腓腹筋・ヒラメ筋に筋内脂肪変性が進行のCT所見がSMA3型の診断に有用と考えた.一方で上肢については,もともと下肢優位に進行するため,病期によっては所見が得られにくいと思われた. |