タムラ マナブ   TAMURA Manabu
  田村 学
   所属   医学研究科 医学研究科 (医学部医学科をご参照ください)
   職種   准教授
言語種別 日本語
発表タイトル 術中フローサイトメトリーを用いたAI診断とリアルタイムPCRによる神経膠腫の術中診断
会議名 第30回日本脳腫瘍の外科学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎鈴木茉奈, 郡山峻一, 松井裕, 塩山高広, 田村学, 小林達弥, 呂聞東, 増井憲太, 小森隆司, 村垣善浩, 川俣貴一
発表年月日 2025/09/13
開催地
(都市, 国名)
東京
開催期間 2025/09/12~2025/09/13
学会抄録 第30回日本脳腫瘍の外科学会 プログロム・抄録集 191
概要 一般演題18 病理診断・遺伝子診断の適応と治療成績 11:25~12:00
座長:廣瀬 雄一(藤田医科大学 脳神経外科) 武笠 晃丈(熊本大学 脳神経外科)
神経膠腫における術中診断の精度向上を目指し、当院ではリアルタイムPCR を用いた遺伝子診断を 術中に取り入れ、手術戦略の最適化に積極的に取り組んでいる。IDH1/2 およびpTERT 変異に対す る術中リアルタイムPCR 診断を80 例、81 例に実施し、IDH 変異において感度97.3% 、特異度100% 、 pTERT 変異において感度95.1% 、特異度100% と高い精度を示した。診断結果は90 分以内に得られ、 これらの結果は術中の摘出範囲決定に寄与している。また、術前画像(CT 、MRI 、Met-PET) と術中 フローサイトメトリー(iFC)データ(ヒストグラム、Aneuploidy、Malignancy Index)を統合し、神経 膠腫を Astrocytoma, IDH-wild type、Astrocytoma, IDH-mutant type、Oligodendroglioma に分類する 機械学習モデルを開発した。本モデルにより分類精度は76% に達し、術中に得られるデータを活用 した即時的かつ客観的な診断支援の可能性を示した。今後は、AI 診断におけるgrading の自動化や診 断精度のさらなる向上、術中リアルタイム診断における分子マーカーの多様化、AI を活用した予後 予測の実現を視野に、症例に応じた最適な手術戦略の構築を目指している。本取り組みにより、腫瘍 摘出と機能温存のバランスを最適化し、症例に応じた最適な手術戦略を立案できると考えている。