ウナガミ コウヘイ
UNAGAMI Kouhei
海上 耕平 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 腎移植前後における透析医の役割(血液透析・腹膜透析→腎移植) |
会議名 | 第68回日本腎臓学会学術総会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
発表者・共同発表者 | ◎井上貴博、花房規男、平野一、海上耕平、星野純一、石田英樹 |
発表年月日 | 2025/06/22 |
国名 | 日本 |
開催地 (都市, 国名) |
横浜 |
開催期間 | 2025/06/20~2025/06/22 |
概要 | 腎移植は、末期腎不全患者にとって最も良好な生命予後とQOLの改善が期待できる腎代替療法である。しかし、移植前後の適切な管理がなされなければ、移植の成功率や移植腎の長期生着率に影響を及ぼす可能性がある。透析医は、腎移植前後の患者の全身管理に加え、患者の意思決定支援(SDM: Shared Decision Making)においても重要な役割を果たす。今回、透析医の視点から、腎移植前後の管理の実際と課題について考察する。
腎移植前には、透析患者の全身状態を評価し、心血管合併症、感染症リスク、骨・ミネラル代謝異常などの管理を行うことが不可欠である。特に長期透析患者においては、動脈硬化や心不全の進行が問題となるため、適切な評価と介入が求められる。また、透析患者が移植を希望する際には腎移植に関する十分な情報提供を行い、患者とともに最適な選択を行うことが重要である。移植後は、透析から移行した患者特有の合併症管理が求められる。中心的役割を担う移植医や腎臓内科医と連携するために、透析医は移植腎機能の早期評価、免疫抑制療法による感染症リスクのモニタリング、移植腎の拒絶反応や再発リスクの管理について理解を深める必要がある。さらに、移植後に腎機能が低下し、再び透析が必要となるケースにおいても、透析医が患者の意思決定を支援し、適切な治療選択をサポートする役割を担う。 東京女子医科大学病院での自験例を踏まえ、透析から腎移植への移行、移植後のフォローアップ、再透析の選択など、多様な局面における透析医の関与について具体的に検討する。最適な医療連携のあり方を議論し、今後の課題を明らかにしたい。 |