コバヤシ シズカ   KOBAYASHI Shizuka
  小林 静佳
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   助教
言語種別 日本語
発表タイトル SLE患者におけるヒドロキシクロロキン使用に伴うゼブラボディ/ミエロイドボディ出現の検討
会議名 第68回日本腎臓学会学術総会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
発表者・共同発表者◎眞部俊、関桃子、潮雄介、川口祐輝、真壁志帆、小林静佳、井藤奈央子、片岡浩史、種田積子、本田一穂、星野純一
発表年月日 2025/06/21
国名 日本
開催地
(都市, 国名)
横浜
開催期間 2025/06/20~2025/06/22
概要 [背景]ゼブラボディ/ミエロイドボディ(lamellar bodies: LBs)はファブリー病に特徴的な腎病理所見である。一方で, ヒドロキシクロロキンによる治療を受けているSLE患者(HCQ(+))に稀ながら同様の所見が報告されているため, HCQ治療に関連した病理学的特徴を検討した。[対象・方法]2019年から2024年に腎生検を施行したSLE患者のうち, 電子顕微鏡(EM)を施行された患者。EM画像を後方視的に解析し, LBsの細胞当たりの最大数などを評価した。対照として4例のファブリー病患者を評価した。[結果]37名に腎生検が施行され, 17名がHCQ(+)であった。EMは23名(女性20名, 年齢 43.5±12.5歳, HCQ(+)12名)に施行されていた。LBsをHCQ(+)の全例, HCQ使用歴のない(HCQ(-))3例(27.2%)に認めた。LBsの最大数はHCQ(+)で1-49(中央値 2.5, IQR 1-4)個, HCQ(-)で1, 1, 4個であった。LBsを4個認めたHCQ(-)例はセルトラリンを使用中であった。ファブリー病患者ではLBsは59-141(中央値 79.0)個であった。LBsを4, 5, 49個認めたHCQ(+)3例のα-ガラクトシダーゼA遺伝子検査で変異を認めなかった。[結語]HCQの使用により, LBsは稀ならず出現することが示された。その一方で, ファブリー病患者と比較してLBsの数は少なく, 鑑別に有用な可能性が示唆された。