マナベ シユン   MANABE Shiyun
  眞部 俊
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   講師
言語種別 日本語
発表タイトル 微小変化型ネフローゼ症候群に対するリツキシマブ療法
会議名 第68回日本腎臓学会学術総会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
発表者・共同発表者◎眞部 俊
発表年月日 2025/06/20
国名 日本
開催地
(都市, 国名)
横浜
開催期間 2025/06/20~2025/06/22
概要 微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS)は、急性発症のネフローゼ症候群として発症し、ステロイド療法に良好な反応を示す。たとえば、日本ネフローゼ症候群コホート研究(JNSCS)では成人MCNSを対象に、完全寛解率95%、不完全寛解率100%と報告されている。一方で、再発率も30〜70%と高頻度であり、繰り返す再発に対する糖質コルチコイドの高容量かつ反復投与が問題となる。
糖質コルチコイドの累積投与量を最小化するため、さまざまな免疫抑制剤との併用が報告されており、その一つが抗CD20モノクローナル抗体であるリツキシマブ(RTX)である。約20年前からMCNSへの使用が報告されるようになり、特にステロイド依存性の頻回再発型ネフローゼ症候群の再発抑制に有効であることが示唆されていた。また、RTXがMCNSの再発をどのように防いでいるかは長らく不明であったが、最近になりB細胞の産生する抗ネフリン抗体などの抗スリット膜抗体の存在が明らかとなり、その有用性が理論的にも裏付けられた。
小児においては、2015年に既存のPSL治療にRTX(375mg/m2 単回投与)を追加することで、PSL単独群では15例中14例が再発したのに対し、RTX追加群では1例の再発にとどまったことが報告されている。また、我が国からは、Iijimaらが既存治療にRTX(375mg/m2 週1回・4週間投与)を追加することで、再発までの期間が267日 vs 101日と有意に延長し、PSL使用量も8.37mg/m2 vs 20.02mg/m2と減少したことを報告している。
一方、成人におけるRCTは存在しないものの、我々は成人における前向き観察研究で、RTX(375mg/m2を6か月ごとに2年間)投与により全例で寛解に至ったこと、またRTXの投与を中止した症例では20%の再発を認めたのに対し、投与を継続した患者では再発を認めなかったこと、小児期発症と成人期発症の患者においてRTXによる治療効果に差を認めなかったことなどを報告している。
本講演では、当院におけるRTX療法の成績を含め、MCNSに対するリツキシマブ療法について概説する。