マナベ シユン
MANABE Shiyun
眞部 俊 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 結節性・分節性硬化性病変への臨床的な考え方 |
会議名 | 第68回日本腎臓学会学術総会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
発表者・共同発表者 | ◎眞部 俊 |
発表年月日 | 2025/06/20 |
国名 | 日本 |
開催地 (都市, 国名) |
横浜 |
開催期間 | 2025/06/20~2025/06/22 |
概要 | 結節性病変をきたす代表的な疾患は糖尿病性腎症である。その他には, 膜性増殖性糸球体腎炎, 慢性血栓性微小血管症, アミロイドーシス, 単クローン性免疫グロブリン沈着症, 細線維性糸球体腎炎, イムノタクトイド腎症などでも観察される。
糖尿病性腎症における結節性病変は, メサンギウム融解や微小血管瘤に引き続いて形成され, 進行期の糖尿病性腎症を反映していると考えられている。Tervaertらが2010年に提唱した糖尿病性腎症のRPS分類では, 結節性病変は糸球体分類のclass IIIと分類された。以降, 多数のvalidation studyが報告され, 臨床病期, 複数の病理所見とともに腎予後に関連することが示されている。本邦からは, 例えば, JRPSの糖尿病性腎症病理評価票にもとづきFuruichiらが, 滲出性病変, メサンギウム融解とともに結節性病変の存在が臨床病期の保たれた患者で不良な腎予後と関連することを報告している。 また, 結節性病変を特徴とする, idiopathic nodular glomerulosclerosisは重喫煙歴, 肥満, 高血圧に関連した疾患として知られている。糖尿病性腎症との異動が議論されているが, 最近になりPRR36のmRNA発現が両者で異なると報告された。ただし, その病的意義は不明である。 分節性硬化病変は様々な糸球体疾患の予後因子として扱われている。例えば, IgA腎症ではoxford分類のS1病変に含まれ, 多数のvalidation studyがS1病変が不良な腎予後と関連することを示している。同様に, 膜性腎症においても分節性硬化病変が不良な腎予後と関連することが報告されている。 分節性硬化病変により診断される巣状糸球体硬化症(FSGS)の理解には, 近年大きな変化が生じている。KGIGOガイドライン2021でFSGSはprimary, genetic, secondary, FSGS of undetermined causeに分類された。特にprimary FSGSが臨床病理学的な症候群と定義され, 形態学的にはびまん性の足突起消失, 臨床的にはしばしば急性発症で浮腫と脂質異常症を伴うネフローゼ症候群とされた。また, 2004年に提唱されたFSGSの形態学的な分類であるColumbia分類ではcollapsing variantの腎予後が不良であること, tip variantの腎予後が良好であることが報告されていたが, 最近になり, genetic FSGSとColumbia分類の関連が報告され, perihilar variant > NOS > その他と報告された。 本講演では, 結節性病変, 分節性硬化病変の診断および腎予後における意義を概説する。 |