カワマタ タカカズ   KAWAMATA Takakazu
  川俣 貴一
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   教授・基幹分野長
言語種別 日本語
発表タイトル AIoT により術中支援の限界を突破する未来型手術室の開発
会議名 第25回日本術中画像情報学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 特別講演・招待講演など
発表者・共同発表者◎村垣善浩, 郡山峻一, 田村学, 川俣貴一, 長嶋宏明 , 田中一寛, 篠山 隆司
発表年月日 2025/06/28
開催地
(都市, 国名)
京都市
開催期間 2025/06/28~2025/06/28
学会抄録 第25回日本術中画像情報学会 プログラム・抄録集 20
概要 ランチョンセミナー 術中支援における限界突破の挑戦 12:00~13:00
手術や侵襲的治療は顕微鏡・内視鏡やコイル・ステント等の手術機器開発により術式変更となる進化を遂げると ともに、術中画像やナビゲ―ションや神経モニタリング装置等の術中支援機器により効果向上とリスク低減を図っ てきた。限界ある個々の機器開発での進歩を超えるため、滅菌手技を行う単なる空間であった手術室を、我々は IoT (もののインターネット化)によって一つの医療機器となるスマート治療室 Smart Cyber Operating Theater(SCOT) を開発実用化した。SCOT は境界不明瞭な神経膠腫の残存同定というニーズ駆動から導入した術中 MRI を核とし、 MR 対応機器(手術台と顕微鏡と麻酔器等)でパッケージ化した Classic/Basic 版(女子医大/広島大学)から開発 が始まった。解剖・機能・組織の3種データをデジタル化 DX し意思決定支援する情報誘導手術を 2023 例施行し、 神経膠腫の平均摘出率 90%、術後死亡率 0.06%(論文報告 3%)を得た。産業用ミドルウェアで20機器をネットワーク 化した手術室である Standard SCOT(信州大学)では時間同期し空間位置をタグ付けされた高品質の情報が戦略デ スクで統合表示され神経膠腫や下垂体腺腫含めた良性腫瘍摘出術に利用された。AI 利用を目指した hyper SCOT (女子医大)では、AI による 3D 手術シミュレーション画像(東京大学)を術中ナビゲーションに重畳表示し摘出支 援に利用し、神経膠腫の術前遺伝子診断や術前類似症例検索や術中 Brain shift 予測等の AI 研究も行った。今後は、 SCOT システムに手術支援ロボットや麻酔ロボットやロボット手術台を導入し、手術や麻酔を全 DX 化できる新た なスマート治療室(神戸大学)を開発し、AIoT (AI augmented IoT) による自律化の実現による術中支援の限界突破 を目指す計画である。