カワマタ タカカズ
Kawamata Takakazu
川俣 貴一 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 教授・基幹分野長 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 初回および再発時に覚醒下摘出を選択したglioma 症例62 例での治療成績 |
会議名 | 日本脳神経外科学会 第83回学術総会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | シンポジウム・ワークショップ パネル(公募) |
発表者・共同発表者 | ◎丸山隆志, 生田聡子, 田村学, 齋藤太一, 都築俊介, 郡山峻一, 呂聞東, 村垣善浩, 川俣貴一 |
発表年月日 | 2024/10/16 |
開催地 (都市, 国名) |
横浜市 |
開催期間 | 2024/10/16~2024/10/18 |
学会抄録 | Neurologia medico-chirurgica 2024 日本脳神経外科学会 第83回学術総会 プログラム |
概要 | 覚醒下腫瘍摘出術は、eloquent 領域に主座するglioma に対する合併症を防ぐ摘出手段として広く応用されることとなった。しかし、再発症例に対し同手法による摘出が治療成績に寄与するかに関するまとまった報告は少ない。今回、初回覚醒手術を行った後の再発時に、再度覚醒下手術を選択した自験例に関する治療成績につき後方視的に検討を行った。
2005~2019 年までに当院にて初回覚醒下手術にて摘出を行い、再発時に再び覚醒下摘出を行った症例は62 例、うち9 例は他院にて初回摘出が行われた再発症例であった。WHO2016 を基準として組織型をastro 系、oligo 系、GBM の3 群に分類しGrade ごとに初回手術日を起算日としてPFS、OS を算出した。 初回摘出下手術を覚醒下にて行った症例の内訳はA:O:GBM で18:30:4(例)であり、初回覚醒下手術からのPFS は3.3:5.1:1.5(年)、OS は13.6:未達:2.5(年)、再発後2 度目の覚醒手術後のOS は3.3:未達:0.9(年)であった。 Grade2/3 のみを対象とした場合、astro 系grade2:3 の内訳は15:3(例)で、PFS は3.3:2.3(年)、OS は未達:5.2(年)であった。Oligo 系grade2:3 の内訳は26:4(例)で、PFS は4.3:10.2(年)、OS は未達:15.0(年)であった。特に再発後の再覚醒下摘 出後のOS はastro 系Grade2:3 での内訳16:3(症例)で8.6:0.79(年)、Oligo 系症例の内訳は29:8(例)でOS は未達:5.5(年)であった。 腫瘍摘出による予後の延長と機能温存のバランスは、初回治療と再発後では大きく異なる。grade3 で再発時覚醒手術を選択する症例は少なく、特にastro 系では再発後の予後はgrade での差異は少ない結果であった。Oligo 系の場合は、積極的に覚醒下手術が選択される場合が多く、grade による予後の差が明らかな傾向であった。 再発時に再び積極的な摘出を考慮する症例には、腫瘍の位置、患者条件、再発様式など様々な要素を考慮した上での選択が必要となる。個々の症例で本法が有効な症例を抽出するとともに文献的考察を加え報告を行う。 |