オカ ミエコ
Oka Mieko
岡 美栄子 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 助教 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 手術困難な再発膠芽腫の予後改善に寄与した治療への工夫と当院での治療成績の比較 |
会議名 | 日本脳神経外科学会 第82回学術総会 |
主催者 | 一般社団法人 日本脳神経外科学会 |
学会区分 | 国際学会及び海外の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎岡美栄子, 林基弘, 新田雅之, 齋藤太一, 松岡綾子, 村垣善浩, 川俣貴一 |
発表年月日 | 2023/10/25 |
開催地 (都市, 国名) |
横浜市 |
開催期間 | 2023/10/25~2023/10/27 |
学会抄録 | Web abstract 1127 |
概要 | 【目的】再発膠芽腫に対しては標準化された治療法が存在せず、特に手術困難例は極めて予後不良である。今回、手術困難と判断された再発膠芽腫に対して、ベバシズマブとガンマナイフ併用治療の工夫によって、予後改善が得られたことを報告する。
【対象】WHO分類2016で遺伝学的に膠芽腫と診断され、標準治療導入終了後のMRIにて再発・新規病変と判断された症例。再発部位や範囲・遠隔再発・播種性病変の合併等で手術困難と判断されたあと、初回ガンマナイフ治療を行った(全16例)。治療は低分割ガンマナイフ30Gy/3回で、ベバシズマブ併用を開始した。検討として、再発時に以下の4つの治療を受けた群と比較を行った(全132例)。1、手術、2、ベバシズマブ単独、3、単回ガンマナイフとベバシズマブ併用、4、サイバーナイフ・IMRT等他の低分割定位放射線治療とベバシズマブ併用。評価はMRIでのGd造影及びFLAIR病変の縮小、症状やKPSの推移、治療無効は1か月以内の再発もしくは経時的な増大とした。 【結果】低分割ガンマナイフ治療群では治療部位は全例良好な縮小が得られ、治療無効例は認めなかった。また、手術群やベバシズマブ単独群よりもKPS維持や症状改善に優れていた。また、生存期間、無増悪生存期間ともに、他のいずれの治療よりも改善を認めた。 【考察】悪性腫瘍、特に悪性神経膠腫には分割照射が良好とされ、分割定位放射線治療とベバシズマブの併用により再発後のコントロールが得られることが示唆されていた。今回、ガンマナイフ治療の工夫によって、再発膠芽腫の手術困難例においても、治療成績向上を得ることができた。今後有害事象含め長期の観察と症例の積み重ねが必要と考えられる。 【結語】手術困難な再発膠芽腫に対する低分割ガンマナイフとベバシズマブ併用治療による予後改善が示唆された。 |