ニツタ マサユキ
Nitsuta Masayuki
新田 雅之 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 助教 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | WHO2016 脳腫瘍病理分類における APT image の検証および T2/FLAIR mismatch sign との関係 |
会議名 | 第39回日本脳腫瘍学会学術集会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎代田雅美, 新田雅之, 齋藤太一, 都築俊介, 福井敦, 生田聡子, 吉田彩子, 村垣善浩, 川俣貴一 |
発表年月日 | 2021/12/05 |
開催地 (都市, 国名) |
神戸 |
開催期間 | 2021/12/05~2021/12/07 |
学会抄録 | 第39回日本脳腫瘍学会学術集会 プログラム・講演抄録集 147 |
概要 | 【緒言】Amide Proton Transfer image(APT)は腫瘍で増加するアミド基の濃度を画像化する MRI の撮像法で神経膠腫の画像診断において臨床応用が期待される。一方 T2/FLAIR mismatch sign(T2/FLms)は、IDH 遺伝子変異を伴う星細胞腫に特異的な MRI 所見として提唱されている。今回 WHO2016 脳腫瘍病理分類において APT の病理遺伝子分類の検証および APT と T2/FLms に関係があるか、病理診断結果を基に後方視的に検証したので報告する。
【方法】術前の神経膠腫(Grade:G2/3/4)において APT/T2/FLAIR を撮像した 88 症例を対象として検証した。 【結果】病理分類の検証では APT 値は G2(18 症例)2.24±0.7、G3(32 症例)2.57±0.65、G4(38 症例)2.99±0.78 で、高悪性度で高値を示し有意差を認めた。遺伝子分類の検証では APT 値は乏突起膠腫(16 症例)1.91±0.71、星細胞腫(2 症例)2.58±0.17、退形成性乏突起膠腫(12 症例)2.40±0.90、退形成性星細胞腫:AA(20 症例)2.63±0.42 で、乏突起膠腫系は星細胞腫系に比べ低値を示した。AA における APT 値は IDH 変異型(12 症例)2.68±0.38、IDH 野生型(8 症例)2.58±0.46 で、 IDH 変異型が高値を示したが IDH 遺伝子変異による有意差は認められなかった。AA:IDH 変異型および膠芽腫 IDH 変異型について、T2/FLms の有無を評価後に APT 値を測定した。APT 値は AA:IDH 変異型 T2/FLms 有(7 症例)2.63±0.38、 T2/FLms 無(5 症例)2.76±0.37、膠芽腫 IDH 変異型 T2/FLms 有(5 症例)2.67±0.50、T2/FLms 無(3 症例)3.48±0.27 で、それぞれ T2/FLms 有の APT 値が低値を示唆した。 【考察・結論】APT 値は WHO2016 脳腫瘍病理分類の検証において有意差を認め、神経膠腫の画像診断に有用であると考える。遺伝子分類の検証では乏突起膠腫系は星細胞腫系に比べ低値を示し、治療方針等のオプションの 1 つになりうると考える。T2/FLms と APT の関係は、T2/FLms 有の APT 値が低値の傾向を示唆したが、T2/FLms の感度は 30%の報告があり、今後症例を蓄積した検証が必要である。 |