マツウラ カツヒサ   Matsuura Katsuhisa
  松浦 勝久
   所属   医学部 医学科
   職種   教授・基幹分野長
言語種別 日本語
発表タイトル ヒトiPS細胞由来心筋細胞の配向制御による心筋組織の収縮特性と成熟化への影響
会議名 第20回日本再生医療学会総会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎髙田卓磨, 佐々木大輔, 松浦勝久, 三浦康一郎, 阪本覚, 本間順, 清水達也, 萩原誠久
発表年月日 2021/03/11
開催地
(都市, 国名)
横浜(Online)
概要 背景
生体心臓は配向性をもった多層の心筋組織から構成されているが、配向が収縮能へ与える影響や配向そのものの意義については未だ明らかではない。本研究は、近年我々が開発した単層心筋シート張力測定システムを応用し、微細加工技術によって配向制御を行ったヒトiPS細胞由来心筋組織の張力測定を行い、配向制御と心筋組織収縮力および心筋組織成熟化との関連について検討することを目的とした。
方法
30μm毎に高さ10μmの逆V字型の微細構造を備えたフィブリンゲルを作成し、その上にヒトiPS細胞由来心筋細胞を播種し配向心筋組織を作成した。アクチンフィラメントを染色しフーリエ解析にて、微細加工をしていないフィブリンゲル上にヒトiPS細胞由来心筋細胞を播種したもの (コントロール) と比較し配向心筋組織の配向度は有意に上昇した。張力測定装置にて、配向心筋組織はコントロールと比較し統計学的に有意に張力、最大収縮速度、最大弛緩速度が上昇した。なお、電気刺激装置にて拍動数を揃えても同様の結果であった。さらに、イソプロテレノールを添加すると配向心筋組織はコントロールと比較し、より弛緩速度が上昇しており、組織の成熟が示唆された。
結論
ヒトiPS細胞由来心筋組織に配向制御を行うことで収縮・弛緩機能および組織成熟度の向上が示された。