ツヅキ シユンスケ   Tsudzuki Shiyunsuke
  都築 俊介
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   助教
言語種別 日本語
発表タイトル 次世代手術室 (Hyper SCOT) における情報統合を駆使した覚醒下手術
会議名 第18回日本awake surgery学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 シンポジウム・ワークショップ パネル(公募)
発表者・共同発表者◎都築俊介, 村垣善浩, 丸山隆志, 齋藤太一, 新田雅之, 福井敦, 田村学, 川俣貴一
発表年月日 2020/10/03
開催地
(都市, 国名)
佐賀(Web開催)
概要 シンポジウム 4 「覚醒下手術の応用と将来にむけた取り組み」S4-1
キーワード次世代種手術室、情報統合、ポータブル定電流装置
【背景】神経膠腫手術において覚醒下手術は確固たる立場を築いているが、手術の完全な遂行のために
は、執刀医の手技と摘出戦略は無論、様々な器具や装置がエラーなく使用できることが条件となる。医療
用ミドルウェア(OpeLiNK®)による時間および空間同期した情報の取得、次世代手術室でのモニタリ
ングを含めたリアルタイムでの情報の共有、様々なモニタリング装置も安全な手術の遂行に有用である。
【対象】2019 年 10 月の Hyper SCOT 導入開始から 2020 年 7 月までの 10 か月間に 計85 例の手術を経験した。
男性 53 例、女性 32 例、平均 39.2 歳(5-81 歳)、初発 45 例、再発 40 例の手術が行われた。そ
のうち覚醒下手術は計 21 例であり、術中の錐体路同定を目的にポータブル定電流装置も併用して摘出を
行った。
【結果】MEP/SEP および各種モニタリング波形、Navigation 画像と術中フローサイトメトリー(iFC)
結果、術前画像および覚醒下手術ではタスク内容や患者の表情、顕微鏡および外視鏡画像(ハイビジョ
ン)などが一画面に同期して表示され、医療チーム全員がそれら情報を共有しつつ手術が可能であった。
従来の電気刺激に加えて、ポータブル定電流装置停電時では錐体路の走行のイメージと損傷リスクをリアルタ
イムに実感できた。MEP が低下した部位に関してもタグ付けして注意喚起を図ることで安全性を高める
ことに寄与し、術後に手術を振り返る際にもこれら記録を簡便に取り出すことが可能であり、手術技術の
向上の点でも有用と考えられた。
【結論】様々な医療器械の情報はそれぞれ手術に有用だが、それらをリアルタイムに統合して活用するこ
とで、安全性と摘出率を高い次元で兼ね備えた手術が可能になると考えられた。