タムラ マナブ
Tamura Manabu
田村 学 所属 研究施設 研究施設 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 運動野・錐体路内および近傍部神経膠腫の摘出術における覚醒下手術・経皮質 MEP モニタリング併用の有用性 |
会議名 | 第18回日本Awake Surgery学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | シンポジウム・ワークショップ パネル(公募) |
発表者・共同発表者 | ◎齋藤太一, 村垣善浩, 丸山隆志, 田村学, 新田雅之, 都築俊介, 福井敦, 川俣貴一 |
発表年月日 | 2020/10/03 |
開催地 (都市, 国名) |
佐賀(Web開催) |
概要 | シンポジウム 3 「高次機能温存と神経機能回復を目指した治療戦略」S3-6
コメンテーター:三國 信啓(札幌医科大学医学部脳神経外科学講座) (背景)運動野・錐体路内およびその近傍の神経膠腫は術後重篤な運動障害のリスクがある。我々は難易度の高いこの領域の腫瘍に対しても覚醒下手術と経皮質 MEP モニタリングの併用により積極的に摘出術を行ってきた。今回この領域の腫瘍に対する手術成績を呈示するとともに、術後運動障害に関わる因子についても検討を行った。 (方法)2000 年㹼2019 年までに当院で運動機能温存のための覚醒下手術を 行った症例は 137 例であり、その内初発例で術中に運動野の機能マッピングを行った 91 例において今回検討を行った。平均年齢 40 才、男性 58 例、女性 33 例。全例覚醒下手術にて自発運動を確認しながら、経皮質 MEP のモニタリングを併用し摘出を行った。術後の運動機能障害は、No change, Declined (Mild,Moderate, Severe)の 4 段階で評価し、Moderate, Severe を日常生活に支障を来す障害と定義した。術 1週間後、6 ヶ月後の運動障害の程度を評価し、術 6 ヶ月後の運動障害の程度と相関する因子について検討を行った。 (結果)91 例中 6 例では経皮質 MEP で有効な波形が得られなかった。平均摘出率は 90%。術 6 ヶ月後の運動機能は、No change 67 例、Mild 18 例、Moderate 5 例、Severe 1 例であり、日常生活に支障を来す障害は 6/91 例(6.6%)に認めた。術 6 ヶ月後の運動障害に相関した因子は術中自発運動の低下、経皮質 MEP50%以上の低下であった。術中自発運動の低下を認めなかった症例は 29 例であり、全例 MEP低下の有無に関わらず術 6 ヶ月後の運動障害の程度は Stable であった。術中自発運動の低下を認め、経皮質 MEP50%以上の低下を認めなかった症例では、5/33 例(15%)においてのみ Declined を認めた。術 中自発運動の低下を認め、経皮質 MEP50%以上の低下を認めた症例では、19/23 例(83%)においてDeclined 認めた。 (結語)覚醒下手術による自発運動のモニタリングと経皮質 MEP による神経生理学的モニタリングは相補的な関係を有しており、運動野・錐体路内およびその近傍の神経膠腫の摘出に有用であり、積極的な摘出に寄与した。 |