ムラガキ ヨシヒロ   Muragaki Yoshihiro
  村垣 善浩
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   客員教授
言語種別 日本語
発表タイトル ロボティックHIFU装置の開発経験
会議名 第18回日本超音波治療研究会(JSTU2019)
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎岡本淳, 植山剛, 吉澤晋, 梅村晋一郎, 祖父尼淳, 堀瀬友貴, 泉美喜雄, 正宗賢, 村垣善浩
発表年月日 2019/12/07
開催地
(都市, 国名)
東京
学会抄録 第18回日本超音波治療研究会(JSTU2019)プログラム・抄録集 19
概要 13:10~14:25(75 分)
オーガナイズドセッション3 「超音波診断・治療における人工知能・ロボット技術の応
用展開」
座長・オーガナイザ: 小泉 憲裕(電気通信大学)
我々はこれまでに音響力学的療法(SDT: Sonodynamic therapy)の研究を行う中で、4 種類の US ガ
イドのロボティック HIFU を開発してきた。研究開始当初は特製のパッシブアームを開発し、シン
グルチャンネルの小型トランスデューサ(Tx)を保持させて手動で位置決めを行って中型動物等に照
射実験を行っていたが、照射に時間がかかる点と、マルチチャンネルの大型 Tx を保持させること
が難しい点で問題があり、6自由度ロボットを用いたHIFU照射システム(MS-0号)の開発に至った。
このシステムはナビゲーションシステムとの連動機能があり、術前計画どおりにトランスデューサ
の位置決めを行うものであった。このような画像誘導下の治療装置を承認申請する場合の評価ポイ
ントについて、我々と国立医薬品食品衛生研究所、関連する有識者で議論を行い、「経皮的エネル
ギ ー 照 射 治療の ためのロ ボ ッ ト ・ ナ ビ ゲ ー シ ョ ンシステムに関する ガ イ ド ライン
(https://www.pmda.go.jp/files/000216796.pdf)」として厚生労働省より公表されているので是非参照さ
れたい。この時期には高精度な位置決めを要するマウス実験用の 5 軸位置決めロボットの開発も行
っている。その後、MS-0 号をベースに疾患動物に対する臨床試験用の MS-1 号が開発され、5 例実
施された。MS-1 号は 128ch の Tx を保持するシステムで、水袋内の脱気水を循環させる機能を有し
ているほか、診断プローブに独立した 2 自由度(直動、回転)を持たせている。この MS-1 号を人
に対する臨床試験機として発展させたのが MS-2 号であり、東京医科大学において膵がん・胆道が
ん患者 12 例に対する SDT の安全性試験を実施している。本報告では、これまで開発してきた 4 台
のロボティック HIFU システムの紹介と、ロボット化することの意義・発展性について述べたいと
思う。