ニシナカ トモヒロ
Nishinaka Tomohiro
西中 知博 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 客員教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | Y 型人工血管置換術後遠隔期にグラフト感染治療後に人工血管の損傷を来した一例 |
会議名 | 第67回日本心臓病学会学術集会 |
主催者 | 日本心臓病学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎松井優子, 今村泰崇, 中澤まゆい, 服部英敏, 菊池規子, 鈴木敦, 駒ヶ嶺正英, 市原有起, 西中知博, 齋藤聡, 志賀剛, 布田伸一, 新浪博士, 萩原誠久 |
発表年月日 | 2019/09/15 |
開催地 (都市, 国名) |
名古屋市 |
概要 | *一般演題(ポスター):ケースから学ぶ 14
症例報告 大動脈疾患(2) 症例は 86 歳男性で,18 年前に腹部大動脈瘤に対して Y 型人工血管置換術を行った.術後経過良好であったが,初回心不全発症し入院となった.入院後は利尿剤投与にて早期に心不全は軽快を認めたものの,CT にてグラフト周囲の血腫および炎症を疑う変化と炎症反応を認めたため抗生剤加療を開始した.約 3 ヶ月間の抗生剤加療を行ったものの,CRP 1-2 mg/dL 台と感染徴候は遷延し,フォローの CT 検査ではグラフト周囲の血腫の増大,その後に腹腔内破裂の所見を認め,徐々に状態が増悪し救命はできなかった.死亡後に病理解剖を行い,グラフト部位の孔と腹腔内に出血を認めた.腹腔内出血の主な出血源は横隔膜直下の静脈であったが,Y グラフト自体は 2 重構造となっており,内部と外部で孔の位置がずれており,そのため出血も一旦グラフトの 2 重構造の間に溜まることで急激に出血することなく経過したものと考えられた.グラフト留置術後 18 年経てグラフト周囲の血腫および感染を起こしたと考えられる症例で,86 歳と高齢であり,本症例では再手術困難と判断された.病理解剖まで行ったことで,遠隔期にグラフト周囲血腫の出血源およびグラフトの損傷を同定できた貴重な一例であった. |