スズキ アツシ
Suzuki Atsushi
鈴木 敦 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 心不全で難渋する閉塞性肥大型心筋症に対して,経皮的中隔心筋焼灼術にて改善を認めた一例 |
会議名 | 第67回日本心臓病学会学術集会 |
主催者 | 日本心臓病学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎廣部航平, 今村泰崇, 小林献, 野本美智留, 小木曽正隆, 中澤まゆい, 野村秀仁, 菊池規子, 鈴木敦, 山口淳一, 萩原誠久 |
発表年月日 | 2019/09/14 |
開催地 (都市, 国名) |
名古屋市 |
概要 | *一般演題(ポスター):ケースから学ぶ 11
症例報告 心筋症 心筋炎(1) 閉塞性肥大型心筋症に対しての治療として薬物療法,デバイス治療,外科治療があり,多くの症例では上記治療にて症状改善が期待できる.しかし,今回十分な薬物療法,デバイス治療を行っていても心不全を繰り返し,なおかつ外科的手術リスクも高いため最終的に経皮的中隔心筋焼灼術 (PTSMA) を行い心不全が改善した症例を経験したため報告する.症例は 71 歳女性,2017 年の経胸壁心エコーで左室中部に120mmHg の高度圧較差を認めた.ジソピラミドとビソプロロール,ベラパミルの内服,また薬物療法に伴う徐脈もあったことから恒久的ペースメーカー植込み術を施行したが圧較差は 88mmHg と残存していた.その後も改善は乏しくジソピラミドをシベンゾリンへ変更したところ圧較差は 16mmHg まで改善を認めたが,2018 年にはシベンゾリン中毒とそれに伴う心不全を併発,一旦退院したがその後再度心不全増悪にて入院となった.シベンゾリンは中止となり,圧較差も 60mmHg まで増悪認めていること,心不全を繰り返していることから今回侵襲的加療を検討することとした.内服治療は既に行なっており,また前回 Na チャネルブロッカーで圧較差軽減した経緯もあるがその後中毒にもなっているため再導入は行わない方針とした.外科的治療も検討はしたが,全身の動脈硬化が強く,また移植腎であり外科治療にて透析再導入となる可能性も高く,患者の希望が得られなかったため今回は行わない方針とした.NYHA Ⅲで心不全を繰り返しており,また薬物内服後にても圧較差 60mmHg 認め,エコー上では左室中隔中部において左室内圧較差を認めていたことから PTSMA を行う方針とした.術後圧較差の軽減と心不全症状の改善を認めた.その後も心不全症状なく経過しており,PTSMA が有効であった症例を経験した. |