ヤマグチ ジユンイチ
YAMAGUCHI Jiyun'ichi
山口 淳一 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 教授・基幹分野長 |
|
言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | iFR・FFR に対する double product の影響について |
会議名 | 第67回日本心臓病学会学術集会 |
主催者 | 日本心臓病学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎長田晃裕, 大槻尚男, 稲垣裕介, 海老原卓, 田中一樹, 中尾優, 重城健太郎, 嵐弘之, 山口淳一, 萩原誠久 |
発表年月日 | 2019/09/13 |
開催地 (都市, 国名) |
名古屋市 |
概要 | *一般演題(ポスター):研究から学ぶ 9
心血管イメージング(1) 背景:Instantaneous wave-free ratio (iFR) と fractional flow reserve (FFR) は共に冠循環の機能的評価の指標で 強い相関を持つことが知られているが,iFR は安静時の血流指標で最大充血を必要としないという点で 大きく異なっている.FFRはこれまでの報告から血行動態の変化による影響が少ないとされているが,安静時の血流指標である iFR では影響を受ける可能性が考えられる.心筋酸素消費量と相関するダブルプロダクト (Double product:DP) は,簡便な血行動態の指標であり,今回そのiFR/FFR に対する影響 について検討を行った. 方法:対象は慢性維持透析患者を除外した 229 人,303 狭窄病変.DP は iFR・FFR 測定時の収縮期血圧 x 脈 拍数と定義した.対象群を DP の中央値 (8512) で二群に分け,低 DP群 (151 病変, 平均 DP7132 ± 1035) と高 DP 群 (152 病変, 平均 DP10471 ± 1715) の比較検討を行った. 結果:患者背景に関しては,低 DP 群では高 DP 群と比較し有意に男性の割合が高く (84.8% vs 71.1%, p=0.04),糖尿病の割合が少なく(51.7% vs 63.2%, p=0.04),喫煙者の割合が多かった (48.0% vs 31.1%, p=0.003).iFR と FFR の相関について検討を行うと,高 DP 群では,低 DP 群と比較して相関が良好であっ た.(低 DP 群:r=0.64, p<0.0001. 高 DP 群:r=0.81, p<0.0001).ROC 曲線から算出した FFR ≦ 0.8 を予測する iFR のカットオフ値は,低 DP 群においては 0.93 であり (AUC 0.85,感度0.88,特異度 0.66,p<0.0001), 高 DP 群においては 0.85 であった (AUC 0.80,感度 0.65,特異度 0.83 p<0.0001). 結語:DP は iFR と FFR の相関関係に影響を与える可能性が示された.また,FFR を基準とした場合,iFR は低 DP 群では機能的虚血を過小評価し,高 DP 群では過大評価する可能性が考えられた. |