タナカ カズキ
Tanaka Kazuki
田中 一樹 所属 医学部 医学科(附属八千代医療センター) 職種 助教 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 止血困難な医原性仮性動脈瘤に対してパークローズを用いた経皮的な止血術が有効であった一例 |
会議名 | 第67回日本心臓病学会学術集会 |
主催者 | 日本心臓病学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎勝又春香, 中尾優, 稲垣裕介, 海老原卓, 田中一樹, 大槻尚男, 山口淳一, 萩原誠久 |
発表年月日 | 2019/09/13 |
開催地 (都市, 国名) |
名古屋市 |
概要 | *一般演題(口演):ケースから学ぶ3
心血管インターベンション 症例は46才男性.常染色体優性多発性嚢胞腎のため末期腎不全となり維持透析を行っていた.2018年某月,安静時胸痛と心電図にて前胸部誘導でのT波陰転化を認めたために緊急入院した.緊急で行った冠動脈造影では冠動脈に有意狭窄を認めず,冠攣縮性狭心症の関与が疑われた.冠動脈造影は右鼠径部より6frシースを挿入しており,検査後に用手圧迫にて止血を確認し6時間の絶対安静とした.しかし圧迫解除時に右鼠径部の血腫形成あり,体表面エコーでは仮性瘤の形成を認めた.エコーガイドで圧迫を行い止血が得られたように見えたが翌日の造影CTでは右浅大腿動脈近位部にネックを持つ巨大な仮性瘤が残存していた.肥満があり,また出血部が浅大腿動脈で体表から深いためエコーガイドのみでの圧迫止血は困難であった.そのためカテーテル検査室にて対側からのアプローチで出血部位の内側からのバルーンによる圧迫と外部からの用手圧迫を行った.しかし長時間の両方向性の圧迫によっても止血は困難であった.そのためエコーガイドで仮性瘤を穿刺し5frショートシースを仮性瘤内に挿入し,対側より0.014インチワイヤーを用いて右浅大腿動脈の出血部からネックを通過させ仮性瘤内にワイヤーをすすめた.そしてそのワイヤーを仮性瘤に挿入した5frシース外にスネアを用いてpull throughした.その後仮性瘤に挿入したシースからのワイヤーを4fr JR4カテーテルを用いて0.035インチワイヤーに変更しパークローズにて仮性瘤の入り口を縫合し,造影にて完全な止血を確認した.止血困難な医原性仮性動脈瘤に対してパークローズによる経皮的な止血術が有効であった一例を経験したので,これに文献的考察を加えて報告する. |