ムラガキ ヨシヒロ   Muragaki Yoshihiro
  村垣 善浩
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   客員教授
言語種別 日本語
発表タイトル CT骨画像とMRI脳温モニターを統合した集束超音波による低侵襲定位脳手術
会議名 日本脳神経外科学会第72回学術総会
学会区分 国際学会及び海外の学会
発表形式 口頭
講演区分 シンポジウム・ワークショップ パネル(公募)
発表者・共同発表者◎阿部圭市, 河本竹正, 堀智勝, 平孝臣, 小西良幸, 村垣善浩, 笹沼仁一, 渡邉一夫
発表年月日 2013/10/16
開催地
(都市, 国名)
横浜市
学会抄録 日本脳神経外科学会第72回学術総会 プログラム・抄録集
概要 1D-SY09-02 シンポジウム:各種不随意運動に対する脳神経外科治療の実際 Part 1MRI誘導集束超音波治療 (MRgFU)はこれまで頭蓋内疾患に関しては、頭蓋骨での超音波の減衰
や散乱のため応用は困難と考えられてきた。
だが最近の技術の進歩によりこれらの問題を克服し、頭蓋内に直径2-6mmの熱凝固巣を1mm程度
の精度で作成できるようになり、またこの温度変化をリアルタイムにMRIでモニタすること
で、可逆的試験加温が可能となった。
このことにより、穿頭などの侵襲的処置を加えることなく、従来のthalamotomyなどと同様の
効果をもたらすことが可能となった。
本装置は1024個の超音波発生装置が直径30cmのヘルメットに配置され、丁度ガンマナイフのよ
うに超音波を集束させるものである。頭部とヘルメットの間は無気泡水によって満たされる。
頭蓋骨の影響はCTの骨画像により補正可能である。これらの処置はすべて3T MRIのガントリー
内で行う。
このようにCTとMRIのそれぞれの利点を組合せた新しい神経画像により、また脳内温度という
情報を用いるということで、新しいステージの機能神経外科につながるものである。
2013年より世界5カ所の施設で本態性振戦に対するVim FU thalamotomyのFDAの共同治験が始ま
り、当施設がそのひとつとなっている。本年5月より治療を開始し現在までの症例では良好な
成績を納めている。第1例目は発症より30年の薬剤抵抗性振戦の患者であり日常生活に支障の
強い症状を呈していた。治療前には経口摂取も自らは行えない要介護の状態であった。
視床VIM核に集束超音波を1100J、25秒おおよそ54度の脳温の上昇させ凝固する治療が行われ
た。振戦は治療直後より改善した。治療翌日神経学的合併症なく独歩退院となった。
以上本装置の導入過程、