タムラ マナブ
Tamura Manabu
田村 学 所属 研究施設 研究施設 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 硬膜下電極留置による術前機能マッピングと覚醒下手術併用による、優位半球頭頂葉神経膠腫の積極的摘出と機能温存 |
会議名 | 日本脳神経外科学会第72回学術総会 |
学会区分 | 国際学会及び海外の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎安田崇之, 丸山隆志, 村垣善浩, 新田雅之, 田村学, 竹林研人, 今中康介, 反田茜, 伊関洋, 岡田芳和 |
発表年月日 | 2013/10/18 |
開催地 (都市, 国名) |
横浜市 |
学会抄録 | 日本脳神経外科学会第72回学術総会 プログラム・抄録集 |
概要 | 3P-P107-02 ポスター:グリオーマ 術中モニタリング
【はじめに】神経膠腫は摘出率向上が予後を改善するが、優位半球頭頂葉では近傍に言語野な どのeloquent areaがあり、深部白質には重要な投射線維が走行しているため、積極的摘出が 困難である。覚醒下開頭手術による機能マッピングは、有用な手段であるが時間的制限があ り、優位半球の多様な機能マッピングを十分行えるとは言い難い。一方、硬膜下電極埋め込み による皮質機能マッピングは、十分時間をかけられるが白質の評価ができない。そこでこれら の方法を組み合わせることで機能温存と摘出率の向上が両立できると考えた。 【方法】2003~2013年の10年間に、硬膜下電極埋め込み後、覚醒下開頭腫瘍摘出術にて積極的 摘出を試みた神経膠腫7例(男性5例、女性2例)について検討した。 【結果】年齢は41.4歳(中央値)、術前のKPSは100、手術による摘出率は95%であった。術後6 か月、1年後のKPSはいずれも90であった。診断はanaplastic astrocytoma 2例、anaplastic oligodendroglioma 2例、oligoastrocytoma 1例、diffuse astrocytoma 2例、MIb-1 index 6.7%であった。術後後療法として放射線療法・化学療法を5例に、放射線単独療法を1例に施 行し、経過観察が1例であった。2例にon the tumorの機能局在を認めたため積極的摘出が困難 となり、その内1例は残存部位からの再発を認めた。再発までの平均期間は3年6か月であっ た。 【考察】On the tumorに機能局在がない場合には、積極的摘出によりその後の再発を抑えられ ていると推測される。術後には一度KPSが下がるが、術後半年、1年後のKPSからも良好経過を たどっている。 【結語】硬膜下電極留置を併用した覚醒下開頭腫瘍摘出術を行うことで、eloquent areaでも 積極的摘出が可能であった。 |