シガ ツヨシ
Shiga Tsuyoshi
志賀 剛 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 客員教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 心臓集中治療室に入室した急性心不全患者における入院時のIL-6濃度と生命予後 |
会議名 | 第46回日本集中治療医学会学術集会 |
主催者 | 日本集中治療医学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎沼田まどか, 南雄一郎, 春木伸太郎, 重城健太郎, 石田一世, 溝渕景子, 長田晃裕, 大藪謙次郎, 志賀剛, 萩原誠久 |
発表年月日 | 2019/03/02 |
開催地 (都市, 国名) |
京都市 |
概要 | *循環 研究04
【背景】インターロイキン6(IL-6)は、造血や液性免疫の制御に関わるサイトカインの1つである。IL-6は急性心不全(AHF)における予後的意義はほとんど知られていない。AHF患者の入院時IL-6濃度と生命予後との関連を明らかにすることを目的とした。【方法】2014年9月から2018年1月までにCCUへ入床した357例のAHF患者を対象とし、入院時に血漿IL-6濃度をしていない118例を除外した。血漿IL-6濃度を測定したAHF入院患者239例を評価した。 【結果】AHF患者の入院時IL-6濃度の中央値[四分位範囲]は17.0[8.0ー39.0]pg/mlであり、観察期間中央値229日の間に死亡した37例のIL-6濃度は生存例よりも高値であった(48.2[14.2ー119.8]pg/ml vs. 14.7[7.5-34.4] pg/ml; P<0.001)。ROC曲線を用いて算出したIL-6の全原因死亡に対する曲面下面積(AUC)は0.700であり、カットオフ値は31.2 pg/mlであった(感度 64.9%, 特異度 73.3%; P<0.001)。入院時IL-6高値(>31.2 pg/ml)の患者は低値(<31.2 pg/ml)の患者に比して、高齢であり腎機能が悪かったが、左室駆出率、sBP、およびBNPに有意差を認めなかった。IL-6高値の患者の全原因死亡率は、低値の患者よりも有意に高く(図)、一般的に知られているAHFの予後因子で補正した多変量解析の結果、入院時IL-6高値は独立した生命予後予測因子であった(調整ハザード比 3.91, 95%信頼区間 1.89-8.07; P<0.001)。【結論】:入院時IL-6濃度がAHF患者の全死亡リスク層別化において、有用である可能性が示された。 |