タニモト アイコ   Tanimoto Aiko
  谷本 愛子
   所属   医学部 医学科(附属八千代医療センター)
   職種   助教
言語種別 日本語
発表タイトル 超低出生体重児のNICU入院中の体重増加率と 未熟児網膜症治療についての検討
会議名 第63回日本新生児生育医学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎谷本愛子, 杉山育静, 古舘愛子, 山浦美季, 大塚直哉, 佐藤雅彦
発表年月日 2018/11/23
開催地
(都市, 国名)
東京都
学会抄録 日本新生児生育医学会雑誌 30(3),(773)339 2018
概要 【目的】 本研究でNICU入院中の体重増加率と、治療を要した未熟 児網膜症(以下ROP)の発症頻度との関係性について調べ た。 【方法】 2014年から2016年までに当院NICUに入院した超低出生 体重児を対象とし、NICU入院中の体重増加率(Weight Growth Velocity、以下WGV)をPatelの指数モデルを用 いて算出した。死亡退院、先天性奇形症候群は除外した。 未熟児網膜症に対しレーザーもしくは硝子体手術を行った 児をROP治療群として、後方視的に検討した。 【結果】 2014年から2016年超低出生体重児は70例であり、死亡退 院、先天奇形を除外した56例を対象とした。レーザーもし くは硝子体手術を必要とした児は18例でありROP治療群 とし、ROP非治療群と比較した。背景因子では、母体因子 として年齢、初産、帝王切開、妊娠高血圧症候群、妊娠糖 尿病、出生前ステロイド投与を、児因子として出生体重、 在胎週数、性別、Small for date、動脈管開存症、慢性肺 疾患、脳室内出血、出生後ステロイド投与について比較し 両群で比較した。ROP治療群、ROP非治療群間で、児の 出生体重、在胎週数、動脈管開存症で有意差を認めた。体 重増加率については退院日もしくは退院が120日を超える 場合は日齢120の体重を用いてWGVを算出し、中央値は 13.0g/kg/dayであった。ロジスティック回帰分析を用いて 在胎週数で調整を行いWGVとROP治療の関係性を算出し た。オッズ比1.17(信頼区間0.918-1.49)、p値0.2であり両 群に有意差を認めなかった。 【結論】 今回の研究結果では、入院中の体重増加良好ならROP治療 が少ないという結果は得られなかった。ROP発症の原因と して考慮する場合は生後早期の体重増加の影響が大きいと も考えられ、再検討の必要性がある