セキグチ ハルキ
SEKIGUCHI Haruki
関口 治樹 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 家族性高コレステロール血症患者における動脈硬化進展の性差について |
会議名 | 第66回日本心臓病学会学術集会 |
主催者 | 日本心臓病学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎松浦純也, 関口治樹, 阿部拓朗, 小池俊晴, 木村眞樹子, 坂井晶子, 佐藤加代子, 萩原誠久 |
発表年月日 | 2018/09/08 |
開催地 (都市, 国名) |
大阪市 |
概要 | *一般演題(e-ポスター) 19 / 心血管危険因子
【背景】ヘテロ型家族性高コレステロール血症(heFH)は最も頻度の高い遺伝性疾患であり、若年性心血管疾患(CVD)を引き起こすリスクの高い疾患である。特にheFHの中でも、男性、年齢、喫煙、肥満、高血圧、糖尿病、慢性腎臓病、高TG血症、低HDL血症、高Lp(a)血症は、CVDの危険因子である。HeFHにおいて、女性がCVD発症の遅いことは判っているが、性差によるHeFHの動脈硬化進展に関する程度は、十分に判っていない。 【目的】ガイドラインに基づき、HeFH,HeFH疑いの患者での性差と動脈硬化進展を調べた。 【方法】71人のHeFHと80人のHeFH疑い患者について解析を行った。性差の検討を行うため、これら患者の背景、血液検査、生理検査(頸動脈の内膜中膜複合体厚:IMT、上腕-足首間脈波伝播速度:PWV)を解析した。 【結果】101名の男性(60±15歳、BMI:25.7±3.8kg/m2)と48名の女性(56±17歳、BMI 23.2±4.5kg/m2)の比較を行った。HeFHと診断されたものは、男性で46%、女性で49%であった(P<0.01)。また、喫煙、高血圧症、糖尿病は男性に多かった。両患者群において、最大総コレステロール値(TC)および最大LDLコレステロール値(LDL-C)に差はなかったが、女性では、受診時のTC(188.4±63.1mg/dL vs. 239.1±66.7mg/dL, P<0.01)およびLDL-C(110.8±51.0mg/dL vs. 148.1±65.0mg/dL, P<0.01)が高値であった。しかし、男性の83.1%が来院時にスタチン加をしているのに対し、女性は、53.7%しかしていなかった。またIMT (1.27±0.75mm vs. 1.04±0.56mm, P<0.05) およびPWV (1654.8±313.7cm/s vs.1465.1±338.5cm/s, P<0.01)は男性が高値であった。 【結語】HeFH患者では、スタチン治療を受けているにもかかわらず、男性は動脈硬化の進展が女性に比して早かった。HeFHの早期鑑別は大変重要であり、HeFh患者、特に前述の男性を含めた高リスク患者に対しては早期の積極的な治療介入が将来の動脈硬化の進展に対して必要である。 |