シガ ツヨシ
Shiga Tsuyoshi
志賀 剛 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 客員教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 心房細動を指摘されていない肥大型心筋症患者における心エコー指標を用いた脳梗塞リスク層別化についての検討 |
会議名 | 第66回日本心臓病学会学術集会 |
主催者 | 日本心臓病学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎齋藤千紘, 南雄一郎, 春木伸太郎, 鈴木敦, 新井光太郎, 芦原京美, 志賀剛, 萩原誠久 |
発表年月日 | 2018/09/07 |
開催地 (都市, 国名) |
大阪市 |
概要 | *一般演題(口演) 06 / 心房細動 脳梗塞
[背景]心房細動(AF)を伴う肥大型心筋症(HCM)患者は、脳梗塞の合併が多いことが知られる。しかし我々は以前、脳梗塞合併患者の半数以上が、脳梗塞発症の時点でAFを指摘されていないことを報告しており、AFを指摘されていないHCM患者の脳梗塞リスク層別化は重要である。今回、AFを指摘されていないHCM患者における、心エコーによる脳梗塞リスク層別化について検討した。[方法]当院でHCMと診断された401人のうち、脳梗塞既往やAFを指摘されている患者を除く268人について検討した。[結果]中央値8.4年の経過中に19人(7.1%)が脳梗塞を発症した。脳梗塞患者は左房径(LAD)が大きく、推定肺動脈収縮期圧(PASP)が高く、その他患者背景に有意差を認めなかった。LAD≥48mm、PASP>40mmHgはそれぞれ脳梗塞のリスク因子であり、両者を組み合わせることで、より高いリスク層別能を示した(Figure)。年齢及び性別で調整した多変量解析の結果、両者を有する群は、著しく脳梗塞のリスクが高かった(調整ハザード比12.2; 95%信頼区間4.02-37.3; P <0.001)。[結論]AFを指摘されていないHCM患者のうち、LAD≥48mm、PASP>40mmHgの両者を有する群は脳梗塞のリスクが高かった。洞調律のHCM患者における予防的抗凝固療法の適応について、更なる検討が必要である。 |