カワマタ タカカズ
Kawamata Takakazu
川俣 貴一 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 教授・基幹分野長 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 再発膠芽腫治療における問題点と摘出術を軸とした治療戦略 |
会議名 | 日本脳神経外科学会第77回学術総会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | シンポジウム・ワークショップ パネル(公募) |
発表者・共同発表者 | ◎都築俊介, 村垣善浩, 丸山隆志, 新田雅之, 齋藤太一, 田村学, 川俣貴一 |
発表年月日 | 2018/10/10 |
開催地 (都市, 国名) |
仙台市 |
学会抄録 | 日本脳神経外科学会第77回学術総会 プログラム・抄録集 9 |
概要 | シンポジウム 13
膠芽腫治療の展望:臨床 【背景】 初発膠芽腫の治療としては maximum resection とその後の Stupp Regimen を中心とした化学放射線療法を行うことは論を待たない。しかし再発膠芽腫に対しての治療、特に再摘出を行うかどうか、行うとしても予後に良好な影響を与えるかどうかについては議論のあるところである。また摘出術に併用する治療法についても何が最も再発予防や予後延長の意味で効果があるかは定まっていない。近年、再発膠芽腫に対しても積極的な摘出を行うことによる予後延長効果が報告されている(J Neurosurg 117: 1032-1038, 2012)。【方法】当院で 2012 年 2 月より 2017 年 12 月までに膠芽腫の摘出術を行った症例は 330 例であった。病理組織学的に膠芽腫再発と診断された計 112 例について検討した。再摘出後の死亡あるいは再々発までの期間を算出し、その間に併用した治療法についてretrospective に再検証した。正確な予後調査ができなかった 22 例および腫瘍死以外の突然死など 4 例を除外した。複数回再発し、その度に摘出が施されていれば本検討に加えた。計 71 症例 86 病変に対して集学的治療を行いその成績を算出し、摘出術を加えなかった症例の予後との比較を行った。【結果】 手術から再発あるいは死亡までの期間は平均 11.6 ヶ月であった。手術時に可能であれば PDT 併用(2014 年以降)、術後Bevacizumab(BEV)+ サイバーナイフ、BEV 単独、TMZ 単独、AFTV や抗 PD-1 抗体を併用して集学的治療を行うことで ADLを維持した腫瘍制御を達成できた。【結論】再発膠芽腫に対しても画像上の再発形式および患者の全身状態が許せば、外科的治療を軸としてその後の集学的治療を駆使することにより、ADL を維持した腫瘍制御が可能になると考えられる。 |