マルヤマ タカシ
MARUYAMA Takashi
丸山 隆志 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 非常勤講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 原発性悪性脳腫瘍に対する光線力学的療法(PDT)―当施設での治療成績、自家腫瘍ワクチン併用の効果、問題点および今後の展望 |
会議名 | 日本脳神経外科学会第77回学術総会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | シンポジウム・ワークショップ パネル(公募) |
発表者・共同発表者 | ◎新田雅之, 村垣善浩, 丸山隆志, 生田聡子, 齋藤太一, 都築俊介, 伊関洋, 川俣貴一 |
発表年月日 | 2018/10/12 |
開催地 (都市, 国名) |
仙台市 |
学会抄録 | 日本脳神経外科学会第77回学術総会 プログラム・抄録集 17 |
概要 | シンポジウム 32
日本発の神経膠腫治療 【緒言】光線力学的療法(PDT)は、レーザー光と光感受性物質によって組織内に発生した一重項酸素を利用した治療法で、2007-12 年の医師主導治験の良好な結果により 2013 年に保険収載された。国産新治療として期待されるとともに、近年免疫誘導を示唆する知見が得られ免疫療法との併用効果も期待されている。当施設では膠芽腫を中心に 150 例以上の PDT を施行してきた。今回、初発及び再発膠芽腫を中心とした治療成績を解析、問題点と今後の展望を論じる。【方法】 2014 年 1 月~2018 年 5 月まで、当施設で腫瘍摘出及び PDT を行った症例において、膠芽腫(初発、再発)を中心に治療成績を後方視的に解析し、自家腫瘍ワクチン併用症例の治療成績も検討した。【結果】症例は 152 例で、内訳は膠芽腫(初発:42、再発 58)、再発 G3 が 24 例、再発 G2 が 12(うち悪性転化 10)、再発髄膜腫が 4(anaplastic 2, atypical 1, 血管周皮腫 1)、再発退形成性上衣腫が 4、初発 G3 が 3、その他が 4 例であった。初発膠芽腫 PDT 症例 42 例(2009-2017.9)は男女比(23:19)、年齢中央値 54 才(24-79)、MST は 27.4 月、PFS は 14.0 月、KPS70 以上患者の MST は 31.5 月、PFS14.1 月であった。うち自家腫瘍ワクチン併用例は 16 例で、MST は未達と極めて良好な治療成績であった。再発膠芽腫 50 例は男女比(26:24)、年齢中央値 48 才(29-79)で、MST が 18 月, PFS が 5.8 月と従来の他の治療に比べ良好な治療成績を得た。問題点としては、遠隔再発が多い傾向、深部への照射が困難、再発症例では早期再発例が多い、などであった。【結語】 PDT は初発および再発膠芽腫において良好な治療成績を示し、特に自家腫瘍ワクチンとの併用例は極めて良好な治療成績を得た。これら国産治療が膠芽腫に対する標準治療となる可能性が期待できる |