ヤノ ヒサシ   Yano Hisashi
  矢野 尚
   所属   医学部 医学科(附属足立医療センター)
   職種   講師
言語種別 日本語
発表タイトル 歯科口腔外科領域における末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)の有用性
会議名 第62回(公社)日本口腔外科学会総会・学術大会
主催者 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科口腔顎顔面外科学分野
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎諸岡賢, 矢野尚, 小野沢基太郎, 出口麻美, 青砥祥子, 中島恵, 中林菜摘, 藤本依里, 割田雄司, 金子裕之
発表年月日 2017/10/20
開催地
(都市, 国名)
京都市、日本
学会抄録 日本口腔外科学会雑誌 63(77),2017 
概要 緒言】口腔外科的医療において末梢静脈路確保は必要不可欠な手技であるが、長期留置時の静脈炎、抗癌剤投与時の血管外漏出のリスクがあるほか、栄養療法としては投与製剤が制限される。末梢挿入型中心静脈カテーテル(以下PICC)は末梢皮静脈から挿入し先端を中心静脈に留置することにより挿入時のリスクを減らしつつ中心静脈路を確保できる。今回我々は化学療法や中・長期の薬物療法を要する症例におけるPICCの有用性について検討した。【対象と方法】対象は2016年9月〜2017年5月までにPICCを留置した25歳〜84歳の12例。挿入にはエコーガイド・透視下を基本とした。なお全症例で薬剤投与、採血が可能なグローションカテーテル○R(メディコン社製)を使用した。【結果】性別は男性9例、女性3例であった。留置目的は抗菌薬療法が8例、癌化学療法が3例、中心静脈栄養療法が1例であった。PICCの留置期間は12〜241日間(平均45日間)。挿入部位は左上腕尺側皮静脈が8例、右上腕尺側皮静脈が4例であった。挿入に伴う大きな合併症は無く、留置後の閉塞やカテーテル関連血流感染といった有害事象も見られなかった。【結語】PICCによる有害事象は見られず、良好に管理し得た。PICC留置により頻回な末梢静脈路確保および採血時の穿刺が不要となり、患者のQOLの向上、医療者の負担軽減につながり、PICCの有用性が示唆された。