ニツタ マサユキ   Nitsuta Masayuki
  新田 雅之
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   助教
言語種別 日本語
発表タイトル 新旧WHO分類による初発grade2/3星細胞系神経膠腫186例の治療成績の比較
会議名 日本脳神経外科学会第76回学術総会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎丸山隆志, 生田聡子, 村垣善浩, 新田雅之, 齋藤太一, 安田崇之, 細野純仁, 岡本沙織, 川俣貴一
発表年月日 2017/10/14
開催地
(都市, 国名)
名古屋市
学会抄録 日本脳神経外科学会第76回学術総会 プログラム・抄録集
概要 緒言:分子分類を取り入れた新 WHO 病理分類により grade 2・
3(G2、G3)神経膠腫の治療は新たな局面を迎えた。これによ
り旧分類による治療成績および治療アルゴリズムがどのように
変化したのかを知った上で、新たな治療アルゴリズムを構築する
必要が生じている。
方法:2004 ̃ 14 年に当施設で治療を行った総計452例の初
発神経膠腫のうち、新分類にて再度分類できた初発 G2・G 3星
細胞腫186例(G2 98、G3 88)および乏突起膠腫183例を
対象とする。IDH 変異の有無(IDH mt、wt)、患者背景、摘出
率、組織学診断、放射線療法(RT)、化学療法(CT x)等の因
子で比較解析を行った。後療法は G 2では摘出率90%以上で
は経過観察、90%未満では RT and/or ACNU、G3 では全例
RT+ACNU が選択された。
結果:旧部類での乏突起系(OD、AO)154例、乏突起星細
胞系(OA、AOA)132例、星細胞系(DA、AA)82例を
再分類し乏突起系183例、星細胞系 IDH mt 113例、IDH
wt 74例へと再分類できた。新分類にて診断が変わった症例
は旧乏突起系で 19 例、旧乏突起星細胞系では 53 例が新乏突起
系、69 例が星細胞系 mt、10 例が星細胞系 wt、旧星細胞系では
42 例が星細胞系 mt、37 例が星細胞系 wt であった。全生存期
間(OS)は旧分類での Grade 2 では OD、OA、DA いずれも
中央値(MST)は未達、Grade3 では AO 未達、AOA 13年、
AA13.6 年であった。新分類では grade2 OD 未達、DA mt 未
達、wt 12.6 年、grade 3 では AO 未達、AA mt 13.6 年、wt 3.9
年であった。特に摘出率においては grade 2、3 いずれも mt、
wt による差異は見られなかった。
考察:新分類は旧分類に比較し、治療予後が寄り反映された結果
であった。ただし、星細胞系 wt の症例の治療成績は予測に反し
良好であった。本治療結果を反映させた新たなアルゴリズムに
関し報告を行う。

O122-2
(2017J-1911)
一般口演 122  9:00 ~ 9:50
3I-O122 グリオーマ:バイオマーカー 1
10月14日-I会場