アシハラ キヨウミ   ASHIHARA Kiyoumi
  芦原 京美
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   助教
言語種別 日本語
発表タイトル 僧帽弁輪石灰化と大動脈プラークとの関連についての検討
会議名 日本超音波医学会第90回学術集会
主催者 日本超音波医学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎室橋輝,新井光太郎,齋藤千紘,芦原京美,萩原誠久
発表年月日 2017/05/27
開催地
(都市, 国名)
宇都宮市
概要 僧帽弁輪石灰化(mitral annular calcifi cation:MAC)は僧帽弁輪部の進行性のカルシウム沈着を原因とする病態であり,頻度は加齢とともに増加する.MAC によって左室流入血流が加速し僧帽弁狭窄症様の血行動態に至る場合があることは一般的に知られており,近年冠動脈疾患や脳血管疾患との関連も示唆されているが,MACと大動脈プラークとの関連を示す報告は少ない.本研究の目的はMACの有無と動脈硬化指標である大動脈プラーク厚との関連について明らかにすることである.
【方法と結果】
当院で経胸壁心エコー図検査と経食道心エコー図検査の両方を施行した 424 例から,僧帽弁形成術後,僧帽弁置換術後,リウマチ性僧帽弁狭窄症を除外した 387 例について検討した.経胸壁心エコー図検査で MAC を認めた群(MAC 群)と MAC を認めなかった群
(no-MAC 群)とに分類し,各群の大動脈のプラーク厚を経食道心エコー図検査で測定し両群の比較を行った.平均年齢は 64 歳で女性は 123 例(32%)であった.55 例(14%)に MAC を認めた.大動脈プラーク厚は MAC 群が no-MAC 群に対してより厚い傾向にあった(2.6mm ± 1.7mm vs 1.5mm ± 1.8mm,p < 0.01).
【結論】
経胸壁心エコー図による MAC の評価は大動脈の動脈硬化の評価指標となり得ることが示唆された.