セキグチ ハルキ
SEKIGUCHI Haruki
関口 治樹 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 経皮的卵円孔閉鎖術により著明な改善が得られたplatypnea-orthodeoxia症候群の1例 |
会議名 | 第355回東京女子医科大学学会例会 |
主催者 | 東京女子医科大学 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎生形盟, 小暮智仁, 杉山央, 関口治樹, 鈴木敦, 芹澤直紀, 鈴木豪, 志賀剛, 朴仁三, 萩原誠久 |
発表年月日 | 2017/02/25 |
開催地 (都市, 国名) |
東京女子医科大学 |
概要 | 症例は86歳女性。2005年(75歳時)に大動脈弁閉鎖不全症、胸部大動脈瘤に対して大動脈弁置換術、上行大動脈置換術を施行された。術後経過は良好であったが2010年頃から労作時呼吸困難感が出現し、SpO2 90%と低酸素血症を認めた。精査を施行したが、原因不明であり在宅酸素療法導入で外来経過観察となった。2016年5月頃から症状増悪し体動困難となったため精査加療目的に再入院となった。臥位と比較して座位でSpO2 80%と低酸素血症増悪し、経食道心臓超音波検査で卵円孔開存が確認され、マイクロバブルテストでは座位で増悪する右左短絡を確認し、platypnea-orthodeoxia症候群と診断した。低酸素血症を有する卵円孔開存例であり、閉鎖適応と考え経皮的卵円孔閉鎖術を施行した。術直後から酸素化の改善を認め、酸素投与中止となり、杖歩行も可能な状態まで改善した。platypnea-orthodeoxia症候群は卵円孔開存を有する症例が加齢等による胸郭内構造の変化から座位、立位により右左短絡を生じ、著明な低酸素血症を生じる比較的稀な疾患である。卵円孔開存は約20%と頻度の高い心疾患であり、近年高齢者の低酸素血症、呼吸困難感の原因として注目されているが、これまで症例報告はわずかである。今回、経皮的卵円孔閉鎖術により著明な低酸素血症と自覚症状の改善が得られた1例を経験したため文献的考察を加え報告する。 |