イセキ ヒロシ   Iseki Hiroshi
  伊関 洋
   所属   医学研究科 医学研究科 (医学部医学科をご参照ください)
   職種   特任顧問
言語種別 日本語
発表タイトル 悪性脳腫瘍を対象とした腫瘍摘出支援システムの開発-腫瘍と洗浄水の分離機構の提案
会議名 第56回日本生体医工学会大会(旧日本エム・イー学会)
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎高口太郎 , 清水ふみ香, 花房昭彦, 正宗賢, 村垣善浩, 伊関洋
発表年月日 2017/05/04
開催地
(都市, 国名)
宮城県仙台市
学会抄録 第56回日本生体医工学会大会(旧日本エム・イー学会)プログラム・抄録集 279
概要 脳腫瘍のなかでも悪性脳腫瘍は組織に浸潤するように発生するため,正常組織と腫瘍組織の境界が不明瞭であり,外科手術による全摘出は困難とされている.しかし,残存した腫瘍は再発・悪性転化する可能性があるため,腫瘍摘出率の向上が求められている.腫瘍摘出範囲は,手術中に複数の病理標本を採取し生検結果を基に決定するが,問題点として病理標本の数や採取位置によって摘出漏れが起こる可能性があることが挙げられる.この問題を解決するため,本研究では連続的な腫瘍摘出によって標本数を増やし,その生検結果を基に,摘出範囲をリアルタイムで決定可能なシステムの構築を目的とする. 本研究で開発した連続的腫瘍摘出鉗子を用いて,腫瘍代替モデルの豚脳の切除・回収を行った.洗浄水と共に豚脳はカラムに回収されるが,この洗浄水が診断結果に影響を与える可能性があるため,洗浄水の脱水と腫瘍のカラムへの回収を可能とする等の要求仕様を満たす脱水機構の考案を行った.円弧状の流路の外側にフィルターを設け,洗浄水を分離する構造とした.CAD上にて機構を設計し光造形機で試作,鉗子と接続して脱水実験を行った.大部分の腫瘍は回収可能であったが,10試行中4回は一部の腫瘍が脱水機構に残った.また洗浄水の脱水率は70.24%であった.今後さらなる機構改良を行っていく予定である.