カドワキ ヒロム   Kadowaki Hiromu
  門脇 拓
   所属   医学部 医学科(東京女子医科大学病院)
   職種   助教
言語種別 日本語
発表タイトル 当院でのDrug-Coated Balloon(DCB)によるステント内再狭窄に対する治療後の臨床成績
会議名 第64回日本心臓病学会学術集会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎田中一樹, 大槻尚男, 中尾優, 猪谷亮介, 門脇拓, 嶋崎健介, 春木伸太郎, 重城健太郎, 嵐弘之, 山口淳一, 萩原誠久
発表年月日 2016/09/23
開催地
(都市, 国名)
東京都
概要 背景:ステント内再狭窄(In Stent Restenosis:ISR)の治療において、複数の臨床試験によりDCBの有用性が示されている。当院でのISRに対するDCBによる治療例の臨床成績について検討した。
方法:2014年2月から2015年8月までにISRに対してDCBによる治療を行った連続54例を対象とし、1年までの予後を観察した(中央値8.6ヶ月)。エンドポイントは標的病変再血行再建(Target Lesion Revascularization:TLR)、Major Adverse Cardiac Events(MACE)の発生とした。MACEは心臓死、非致死性心筋梗塞、TLR、標的血管再血行再建(Target Vessel Revascularization:TLR)の複合エンドポイントとした。
結果:平均年齢は67.6歳、男性(87.3%)。高血圧(93.0%)、糖尿病(66.7%)、インスリン使用(31.6%)、脂質異常症(71.9%)、透析症例(42.1%)であった。1年までのTLR free survivalは76.1%、MACE free survivalは74.1%であった。再血行再建のハイリスク群と考えられる透析患者、糖尿病患者に注目すると、透析、非透析患者における1年までのTLRはそれぞれ22%、16%であった(P=0.56)。糖尿病、非糖尿病患者における1年までのTLRはそれぞれ14%、28%であった(P=0.20)。
結語:本検討におけるステント内再狭窄に対するDCBのTLR rateは、これまでの報告と比較してやや高かった。症例数が少ないため有意差は認められなかったが、糖尿病患者のTLR rateが非糖尿病患者よりも低いことは注目すべきことと考えられた。