カドワキ ヒロム
Kadowaki Hiromu
門脇 拓 所属 医学部 医学科(東京女子医科大学病院) 職種 助教 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 超高齢女性の左主幹部病変に伴う急性冠症候群に対して比較的早期に侵襲的治療を行い良好な転帰を得た一例 |
会議名 | 第64回日本心臓病学会学術集会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎神林敬悟, 中尾優, 猪谷亮介, 門脇拓, 田中一樹, 大槻尚男, 嶋崎健介, 重城健太郎, 嵐弘之, 山口淳一, 萩原誠久 |
発表年月日 | 2016/09/23 |
開催地 (都市, 国名) |
東京都 |
概要 | 症例は92歳、女性。既往に高血圧と脂質異常症があり、近医にて治療を受けていたがADLは自立しており認知症も認めていなかった。これまで胸痛の既往はなかったが2016年3月15日午後20時頃、自宅で安静中に胸部圧迫感が出現した。しばらく経過をみるも症状が改善しないため3月15日深夜、当院に救急搬送となった。救急外来到着時、症状は消失していたものの、心電図上V4~6誘導でのST低下を認めており急性冠症候群の疑いで緊急入院となった。入院時は症状が消失しており、また超高齢のため患者及び家族が侵襲的な治療を希望しなかったことから薬物療法を行う方針であったが、3月16日の早朝に安静時胸痛を認めたために再び治療の必要性をお話しし、患者及び家族が治療を希望したため緊急で冠動脈造影検査を行った。血管造影の結果、左主幹部を含む3枝病変(seg1 75%, seg2 90%, seg3 99%, seg5 99%, seg7 99%, seg13 75%, seg14 99%)であり、再度本人と家族に十分な説明を行った上で、同意を得て引き続きカテーテル治療を行った。まずIABPを左鼠径より挿入したが、胸部下行大動脈と腹部大動脈の高度石灰化と蛇行のためにIABP先端が横隔膜レベルまで下がったしまう状態であった。そのためIABPの先端圧ルーメンにワイヤーを通してIABP先端を大動脈弓直下に固定した。その後、難渋したものの左主幹部から左前下行枝、右冠動脈に対して薬剤溶出性ステントを計4本留置し、IABPは抜去しCCUへ帰室した。その後の経過は良好でリハビリを行った上で3月31日(第17病日)に独歩で自宅退院となった。我々は今回経験した症例を元に超高齢女性の非ST上昇型急性冠症候群に対する早期の冠血行再建の有効性について文献的考察を加え報告する。 |