タムラ マナブ
Tamura Manabu
田村 学 所属 研究施設 研究施設 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 頭蓋内悪性リンパ腫(PCNSL)と神経膠芽腫の鑑別 - 術中フローサイトメトリー(iFC)による術中診断の有用性について |
会議名 | 日本脳神経外科学会第73回学術総会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
発表者・共同発表者 | ◎郡山峻一, 新田雅之, 村垣善浩, 丸山隆志, 田村学, 生田聡子, 竹田信彦, 小森隆司, 塩山高広, 平孝臣, 伊関洋, 岡田芳和 |
発表年月日 | 2014/10/10 |
開催地 (都市, 国名) |
東京都 |
学会抄録 | 日本脳神経外科学会第73回学術総会 |
概要 | 【はじめに】頭蓋内悪性リンパ腫(PCNSL)と神経膠芽腫は鑑別が困難な症例が多く、画像診断、髄液検査、血清学的検査等が鑑別のため広く行われているが、術前検査では確定出来ない事が多い。一方、術中PCNSLでは摘出を中止、glioblastomaは可及的摘出と大きく方針が変わってくるため、術中病理迅速診断が極めて重要となる。しかし、術中病理診断が困難な例も多く摘出時の判断が難しいケースに出会う事がしばしばある。我々は2008年より術中フローサイトメトリー(iFC)を用いて腫瘍細胞のDNA content測定に基づくgliomaの悪性度や摘出断端の残存腫瘍の評価を行っており(J Neurosurg 2013)、8分間で結果が出る迅速性が特徴である。今回iFCを用いた両者の鑑別が非常に簡便なものであり、有用であるため、それを報告する。【方法】当科で治療を行った症例の中で術前評価が困難であった具体的症例4例を後方視的に検討、iFCによる術中診断が有用であった症例を提示する。さらに2008年10月より現在まで当科で生検術あるいは開頭術によって組織診断がPCNSLとglioblastomaであったiFCの結果を検討した。【結果】PCNSLと診断された症例17例とglioblastomaと診断された症例67例のiFCの結果を比較、iFCでヒストグラムにおいてG0/G1 peakを超える細胞集団の割合を計算し、malignancy index (MI)とした。PCNSLの17例は、MI平均値は17.5% ±7.1%でGlioblastoma症例のMI平均値は48.4% ±25.9%とglioblastomaに比べ有意に低値あった(p<0.0001)。一方glioblastomaの多くはaneuploidyを呈していたが、PCNSLでは全例diploidでaneuploidyは認められなかった。【結語】iFCは、MI値の測定とaneuploidyの存在を調べる事で、PCNSLとglioblastomaの術中鑑別診断の材料として非常に有用である。 |