イセキ ヒロシ   Iseki Hiroshi
  伊関 洋
   所属   医学研究科 医学研究科 (医学部医学科をご参照ください)
   職種   特任顧問
言語種別 日本語
発表タイトル 位置計測装置を必要としない iPad を用いた脳神経外科用直感的ナビゲーション
会議名 日本脳神経外科学会第73回学術総会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎正宗賢, 横手明義, NieJunxiao, 鈴木孝司, 吉光喜太郎, 新田雅之, 丸山隆志, 伊関洋, 村垣善浩
発表年月日 2014/10/10
開催地
(都市, 国名)
東京都
学会抄録 日本脳神経外科学会第73回学術総会  
概要 [背景]近年は医用画像処理技術や表示能力の向上が著しく,取扱いが容易なiPad等のTablet PCの手術への応用が各科で展開されている.既に手術ナビゲーションは普及の途にあるが,画像情報と実際の治療部位の位置関係は同一場所に提示されておらず,術者の経験や勘に依るところも多い.そこで我々はこれまでに位置計測装置を用いず簡便なiPad(Apple社製)による拡張現実感(AR)ナビゲーションシステムを構築し,脈管疾患や形成外科分野にて応用を試みている.ARとは現実空間に対して種々の有意な情報を重畳表示することを意味しているが,これにより患者に画像情報等を重ね合わせて表示でき,術者に必要な情報を直感的に提示することを可能とする.本報告では,脳神経外科手術において開頭部位を決定するための皮切ライン等の情報をiPad上に簡易表示するシステムの構築を行い有用性を検証する.[方法]開頭前の患者頭部周囲に,ドーナツ形状をしたマルチモダリティマーカ(MM3005,NY Medicals)を3点以上貼り付ける.患者の画像から,予めPC上の画像処理ソフトにより患者表皮および内部構造形状をモデルとして抽出する。ここでは例として皮切ライン決定について検証する。予め皮切ラインモデルを作成し,情報をiPadに転送する.開頭前に貼り付けたドーナツマーカに十字マーカキャップを取り付けることでiPadのカメラの画像からマーカを自動認識させ,マーカの位置関係および画像情報を用いて座標変換を行う.これにより術野のカメラ画像に皮切ライン等を表示する.[結果および考察]開頭前に内部構造の位置関係を把握しながらマーキングを行うことを可能としている.本システムはARナビゲーションのためのマーカ認識・変換処理・表示を全てiPad上にて行い、また特別な3次元位置計測装置を不要としたため、シンプルな構成でナビゲーションが実現されたと言える.