イセキ ヒロシ
Iseki Hiroshi
伊関 洋 所属 医学研究科 医学研究科 (医学部医学科をご参照ください) 職種 特任顧問 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 脳実質内腫瘍連続101症例における 術中経皮質および経頭蓋運動誘発電位によるモニタリング比較 |
会議名 | 日本脳神経外科学会第73回学術総会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎中島温, 福地聡子, 村垣善浩, 丸山隆志, 齋藤太一, 新田雅之, 田村学, 福井敦, 伊関洋, 岡田芳和 |
発表年月日 | 2014/10/11 |
開催地 (都市, 国名) |
東京都 |
学会抄録 | 日本脳神経外科学会第73回学術総会 |
概要 | 【目的・背景】当院での手術症例で、術中経皮質及び経頭蓋運動誘発電位をともに計測した症例において、術中電位変化から術後の運動麻痺を予測する上での経皮質・経頭蓋MEP併用の有用性を検討した。【対象】2010年4月1日から2013年12月31日までの間に当院で手術施行した神経膠腫症例、腫瘍局在が前頭葉・島回・大脳基底核であり、経皮質及び経頭蓋刺激による術中モニタリングMEPが行われた連続101症例を対象とした。内訳は男性64名 女性37名、手術側は右側67例 左側34例、年齢は10~83歳(中央値41歳、平均45.3歳)【方法】専属技師による術中モニタリングを行い、術前後(術前日と術翌日)の運動麻痺の評価をMMTで行い、MMT2以下の運動麻痺の有無を調査した。刺激強度は経皮質刺激40-60mA、経頭蓋刺激400Vで行った。上肢は短母指外転筋でモニターしたが誘発されない場合は三角筋でモニターした。記録からデータが得られた症例の後方視的解析を行い、モニタートラブル等のあった症例は除外した。【結果】上肢の経皮質刺激の摘出前(前値)、摘出後(後値)電位は各々1341.9±1255.6μV, 502.7±791.4μVで後値が前値の50%以下は30例で認めた。上肢の経頭蓋刺激の摘出前(前値)、摘出後(後値)電位は各々1572.4±761.1μV, 1788.4±962.5μVで後値が前値の50%以下は27例で認めた。50%低下規準での両者の不一致は13例であった。両者が低下した17例は術直後に麻痺を認めた。両者低下して麻痺がない偽陽性例は7例であった。一方、経皮質・経頭蓋とも電位低下なく術直後に麻痺を認めた症例(偽陰性例)は3例認めた。経皮質・経頭蓋刺激で50%以上の振幅低下を認めた22症例のうち15例で術後に麻痺が増悪し、両者低下すると術後に麻痺が悪化する傾向を認めた。【考察】術中の運動誘発電位モニタリングの際には経皮質・経頭蓋MEPの併用が望ましいと考えられた。 |